あしたの、喜多善男
〜世界一不運な男の、奇跡の11日間〜

原作:島田雅彦 「自由死刑」
P:豊福陽子・遠田孝一
主題歌:山崎まさよし 「真夜中のBoon Boon」 

第1日目
「臆病な奴が死ねるのかよ」
脚本:飯田譲治
演出:下山天

結構期待してたんだけど、期待を裏切らずに面白かった!
何が何だかまだよくわからないんだけど、その謎な部分に引き付けられるというか、「知りたい」願望が視聴者の心を揺さぶる感じ。

「11」という数字に縁があると信じている喜多善男(小日向文世)は、親友・三波(今井雅之)の命日を11日後に控え、その日に死ぬことを決意する。
そんな善男と偶然出会った平太(松田龍平)は、タクシーの中で善男の話を聞き興味を持ったのか、キャバクラへ連れて行き、寝泊りするところを世話し、善男が死ぬまでにやりたい事を叶えてやろうと動くんだよね。
でも、これが良心でやってる事なのか、金目当てなのかわからないところにまた謎があるんですわ。(笑)

善男のやりたい事は11年前に別れた妻・みずほ(小西真奈美)に会ってみたい、母親に死ぬ前に会いたい、そして一度会ったことがあるアイドル・宵町しのぶ(吉高由里子)に会うこと。
素性のわからない平太が、こんな善男の願いをどんどん叶えてしまうみたいなんだけど、そこにはお金も付きまとうわけで・・・。
信用していいのか?悪いのか?
よくわからない平太なんだよね〜。

わからないのは平太だけではなく、みずほも謎の多いキャラ。
善男にとってはみずほと初めてキスをした時の事は大事な大事な思い出なのに、みずほにとっては思い出したくもない過去らしい。
しかし、何でそんな相手と結婚までしたのかは謎。
しかも善男と別れた後、再婚した相手は事故死。
その保険金10億をめぐり、調査員・杉本(生瀬勝久)に調べられているということは、何かそれなりの闇の部分があるからなのか?
カウンセリングに通っている時に見せる弱々しい印象とは別に、杉本や側近の森脇(要潤)に見せる強い女の顔もあったりして、なかなか興味深い。

平太がお膳立てしてくれて会うことが出来たしのぶも、初めて会った時の印象とは別人ってくらいの女性になってたり・・・。
人の二面性みたいなものも、何か関係あるんだろうか?

そうなると、死んでしまった人だけど善男が唯一の友人だと思っていた三波でさえ、本当は善男をどう思っていたのかわからないよなぁ。

謎がいっぱいなんだけど、それが妙にo(^o^)o ワクワクするというか、個人的には好きなタイプのドラマになりそうです。
早く続きが見たい・・・そう思えるというのは、何よりですね!

2日目
「さよなら、母さん」
脚本:飯田譲治
演出:下山天

いいね〜、この少しずつ見えてくるけど、やっぱりわからない的な雰囲気が。(笑)
私はすご〜く良いと思うよ!

今回は善男(小日向文世)が母(加藤治子)に会いに行きましたね。
善男のために喜多家特製カレーを作ってくれてたけど、死んだはずのお父さんが生きていると思っていたり、みずほ(小西真奈美)と別れたことを知らなかったり・・・ボケちゃってたんでしょうか?
ボケてるというか、現実逃避しているような雰囲気はあったけど・・・。
仏壇が部屋の隅でまるでその存在を隠されたかのように置かれていたりしたのも気になったなぁ。
カレーのスパイスの賞味期限が切れていたのは、ずっとカレーを作っていなかった証拠なんだろうか?
お母さんはスパイスの」調合を欠かさなかったみたいな事を言ってたけどね。
お父さんのために置かれたカレーが冷めてしまっても、そこに座っているお母さんの小さな背中、それを善男が抱きしめたシーンは美しかった。
自分が死んだら、母はどんなに悲しむだろう・・・。
そんな事も考えたんでしょうかね。

さて、平太(松田龍平)はリカ(栗山千秋)の借金返済のために、善男を生命保険に加入させようとしたんですね。
で、リカの借金って何で出来た借金なんだろ?
みずほに会う段取りもつけて、そこまでにもさんざんお世話になった平太のため、善男は生命保険の件を了承した。
受取人は母で・・・。

みずほと善男の思い出が、あまりに違っているのも気になります。
初回ではキスの思い出が善男にとっては良い思い出、みずほにとっては思い出したくない思い出だったけど、今回もまた慮極端な印象の思い出が・・・。
善男は平太にみずほが初めての女性だったと嬉しそうに打ち明けるんだけど、みずほはカウンセリングの席でそれがとても耐えられない事だったと泣き崩れてましたね。
みずほの二面性から芝居と見ればいいのか?、それとも毎回登場するネガティブ善男の存在から、善男にも嫌な一面があったと解釈すれば良いのか?
まだまだわからないことだらけだけど、今後が楽しみです。

そして、ネガティブ善男と言えば、彼が現れた後は必ずしのぶ(吉高由里子)が部屋にやってくるのも何か意味があるのかしら?
「私の得意なことでサービスしてあげる」と言いつつ、善男に足裏マッサージをさせるしのぶ。
口紅で脚に引かれた「ここからは入っちゃダメよ」のゾーンが、1回目と2回目では違ってましたよね。
善男を受け入れる範囲が広がってきているって事なんでしょうか?
しのぶも浮世離れした雰囲気がある子なので、すごく気になっちゃいます。

3日目
「元妻と密会・・・暴走」
脚本:飯田譲治
演出:麻生学

善男(小日向文世)を生命保険に加入させ、殺すつもりの平太(松田龍平)は殺し屋・片岡(温水洋一)と接触。
小日向さんにしても温水さんにしても、気の弱そうで、人の良さそうな方が怖い役をやると何ともいえない恐ろしさが出てきたりするので、この片岡さんがどんな殺し屋なのか今から興味津々なんですけど・・・。

さて、今週の善男は念願のみずほ(小西真奈美)との再会を果たしましたね。
でも、いきなり善男の顔を見て倒れてしまうなんて、みずほにしてみれば相当会いたくない元夫だったんでしょうね。
それにしても、この二人の会話で気になるところがありましたなぁ。
みずほが「今更、私に何の用があるの?」と言って、善男は三波(今井雅之)の命日に死ぬことを告げるんだけど、そんなやり取りをしてる中でみずほが三波のことを「あの人」と呼んだよね?
それに回想シーンで、みずほが看護師をしていた病院に善男と同時期に三波も入院していたことや、善男とみずほの結婚式でみずほの視線の先に三波がいたことなんかから想像すると、みずほと三波の間にただならぬ関係があったのかもしれないなぁ・・・なんて。
だとすると、「結婚した頃の私は本当の私じゃなかった。」とか「あなたはこの上なく善良な人だからダメだった」というみずほの台詞は何を意味しているんだろう?
もしかしたら、みずほは善男を殺すつもりで結婚したんだろうか?
でも、あまりに善良な善男を殺せなかったとか・・・。
それで殺されたのが三波だったりして・・・と、いろいろ推測して楽しんでおりますわ。(笑)
それにしても死ぬまでの残りの時間で「誰か私以外の女の人と・・・」と、自分以外の女性との関係を持って欲しいと元妻に懇願される善男の気持ちを思うとせつなくなりましたなぁ。
「私だけを思って死ぬなんて、そんなのやめてよ!」・・・これはキツイの〜。

キャバクラのみゅうたちと箱根へ行こうとしていた善男を、突然呼び出したしのぶ(吉高由里子)。
そして、箱根へはしのぶと行くことになっちゃった善男。
しのぶって、今の善男にとって唯一の癒しになっているのかもしれないなぁ。
みずほに「私以外の女と・・・」と言われた善男、しのぶとそんな仲になれるのでしょうか?

4日目
「世界一臆病な誘拐犯」
脚本:飯田譲治
演出:麻生学

片山(温水洋一)は外科医からのドロップアウトで殺し屋になったという人物だったのね。
で、今回の「仕事」が初仕事らしいんだけど大丈夫なんだろうか?
温水さんだけに、どこかで失敗しそうな気がしてならない。(笑)

善男(小日向文世)はしのぶ(吉高由里子)と箱根の温泉へ。
そこからしのぶがマネージャーに電話して誘拐されたなんて言っちゃうもんだから、そっちじゃ大変な騒ぎになっちゃって・・・。
しかし、しのぶって演技させれば棒読みだったはずなのに、何でこういう時は臨場感あふれる演技が出来るんだろう?(笑)
「助けて・・・恐い」って泣きまねして・・・その調子で仕事の芝居もしてたら、今頃売れっ子だよ!

善男がしのぶを誘拐したらしいと知った平太(松田龍平)も慌ててたね。
生命保険の事もあって、今、善男に誘拐犯なんてものになられちゃ厄介だもん!
その上、殺し屋の片山は自分がフィリピンに行かなきゃならないから、明日殺しちゃってもいいか?なんて言ってくるし・・・。
平太はあくまでも善男の希望する日にちじゃないと・・・と拒み、片山への依頼を断ってしまうんだけど、平太がそこまで善男の希望を大事にするのは何故なんだろう?
なんだかんだうまい事言っても、結局は保険金目当てで殺そうとしてるくせに、善男が死ぬ日ぐらいは願いをかなえてやろうって思ってるのかしら?

リカ(栗山千明)は善男の母・静子(加藤治子)に社会保険事務所の人間を装って接触し、生命保険の書類に署名をさせてましたね。
「年金が少なく支払われてました。すみません。」なんて3万円渡して、さも、その関係の書類であるかのように見せかけて静子の署名をもらって、口座開設のために保険証まで預かっちゃって・・・。
準備万端整ったところで、善男の誘拐疑惑と平太が片山への依頼を断った事で、リカに焦りが出ちゃったんでしょうか?
最後は自分から片山に電話して、もう一度殺しの依頼をしてましたね。
切羽詰った人間の恐ろしさだわ〜。

しのぶに言われるまま、誘拐犯になっちゃった善男。
2000万も事務所に身代金を要求してたけど、こんな事して大丈夫?

5日目
「誘拐犯が人助け!?」
脚本:飯田譲治
演出:下山天

しのぶ(吉高由里子)を誘拐した身代金として要求した2000万は、平和赤十字に寄付するつもりの善男(小日向文世)。
身代金を寄付?
聞いたことないよ〜。(爆)

箱根には善男を追って、平太(松田龍平)、殺し屋の片山(温水洋一)、そして保険調査員の杉本(生瀬勝久)まで大集合!
その箱根で善男は心臓発作で苦しむ男性を片山と一緒に助けることになっちゃうのよ。
殺し屋とそのターゲットが、一人の男性を救うってーのが何とも可笑しい光景だよね。
その男性というのが、実は善男の中学の時の国語の先生・佐藤(梅野泰靖)なんだけど、1年前に息子が人を殺めてしまい刑務所に入っちゃったそうなのよ。
それで先生夫婦は居場所を失い、転々としながら生きてきたらしい。
でも、生きていたからこそかつての教え子・善男に会えた。
この先生と再会したこと、善男の残された時間に何か影響するんだろうか?

片山が善男の命を狙おうとしたのを、平太が邪魔して助かったんだけど、殺し屋の武器がダーツの矢ってーのが、ちょっと笑えたよね〜。
片山には、きっと人殺しなんて出来ないんじゃないかしら?
佐藤先生の事だって救っちゃうような医者を忘れられない人間なんだもん!
もし、殺しそうになっても、今度は救命措置とかしちゃいそうだよ。(笑)

しのぶの事務所の人間が箱根の旅館までやって来たのを知った平太は、急いでしのぶと善男を逃がそうとする。
その別れ際、佐藤先生が「生きていればいいことがある。辛いことはいつか終わる。君は幸せになれる。」と善男に言った言葉は、先生自身の体験から出た言葉だけに重みがあった。
何となく思ったんだけど、あの先生夫婦は死に場所を探してたんじゃないだろうか?
そこで善男という教え子に会ったことで「生きていればいいことがある」と実感したのかもしれない。
刑務所に入った息子さんが、どのぐらいの刑期なのかはわからないけど、生きていればまた息子に会えるかもしれないものね。

片山に善男殺しを依頼してたリカ(栗山千明)。
彼女の借金はお父さんが作ったものらしい。
そして期限までに返せなかったら、体を売らなきゃならないハメになりそうなんだよね。
リカとしてはどうしても善男に死んでもらって保険金を手に入れたい。
でも、平太が善男についている限り、善男が死ぬと決めている日までに殺すのは難しそうだなぁ。

みずほ(小西真奈美)は三波(今井雅之)が理想の人だったとカウンセリングで話してたけど、あの言葉は本心から出たものなんだろうか?
その三波が生きている!?
はぁ?どんどん、ややこしい話になってきちゃったぞ!
でも、三波が生きていると善男が知ったら、三波の命日に死ぬという計画自体揺るぎそうな気がするんだけど・・・。(^▽^;)

6日目
「暴かれる真実」
脚本:飯田譲治
演出:三宅喜重

うーん、三波(今井雅之)が生きているかどうかは、まだはっきりしないのか〜。
生きているには違いないんだろうけど・・・。
それにしても、みずほ(小西真奈美)と善男(小日向文世)が接触するきっかけを作ったのは三波だったのか?
優秀な心理学者だったらしい三波が善男とみずほを自分の意のままに動かして結婚させちゃったって事なの?
でも、みずほは三波を好きだったわけでしょ?
三波は何がしたかったんだろう?
みずほが善男と離婚した後に結婚した鷲巣がモーターボートの事故で死んだこと、そして三波がモーターボートの輸入販売をしていたことから考えると、三波はみずほと結婚させた男を殺す計画を持っていたのかなぁ?
だったら、善男もターゲットだったの?
しかし、善男を殺して何か得られるかというとそういうものもないような・・・。
うーん、わからん!

保険調査員の杉本(生瀬勝久)が物真似してた平泉成さんが、みずほの仕事上のパートナー・館道(平泉成)として登場しただけでも面白かったのに、この館道が宵町しのぶ(吉高由里子)のいう「小指噛みおじさん」だったってことにウケちゃったよ〜。
みずほとの相性が良いか調べるために・・・って、おもむろにハンカチで小指を拭いて「噛んで」って言う館道さんの気持ち悪いこと。(笑)
みずほは噛まずに車を降りちゃったけど、小指を噛まれて悶絶する館道をちょっと見てみたかったのは私だけ?(^^ゞ
みずほがちょっとSな感じで噛むのも良さそうだし、しのぶが甘えた感じで噛むのも良さそう!
・・・って、私はどこにツボを感じてんだか・・・。(^▽^;)

平太(松田龍平)がやたらと善男に優しくするのは、彼の父親に善男が似ているからだったんですね。
そんな平太、自分で善男を殺すと息巻いて出て行ったけど、結局この人に善男は殺せないと思うなぁ。
それに善男が言ってたじゃないですか!
「死ぬことは誰にも干渉されたくない」って・・・。
善男にとって、それだけは譲れない部分なんでしょうね〜。

7日目
「完全犯罪か、友情か」
脚本:飯田譲治
演出:下山天

善男(小日向文世)は三波(今井雅之)を知っているという宇佐美(室井滋)に会いに行くんだけど、この宇佐美って女性が実は三波の奥さんだった人なのよ。
この人に会ったことで善男にとっては衝撃的な事実がいろいろわかりましたね。

まず、三波が若い看護師と付き合っていたということ。
これがみずほ(小西真奈美)なんだもん!
そして、その看護師と別の男を結婚させたということ。
これは、まさにみずほと善男の結婚なんだよね。
これが自分の身の上に起きた事だったとしたら、血が逆流するぐらいの何とも言いがたい感情が襲ってきそうな気がするわ。
三波の講義を収めたビデオを見ると、人の脳の中のネガティブ要素をひとつにまとめ、ひとつの人格として存在させる。
その人格を消すことで、その人を絶望から救い出すことが出来るそうな・・・。

それって、まさにネガティブ善男じゃん!
つまり、ネガティブ善男を消せば喜多善男は絶望から救われる・・・って事は、三波の命日に死のうなんて考えもなくなっちゃうんじゃないの?

三波は事業に失敗して多額の負債を抱えていたらしく、そんな頃にみずほと善男を結婚させてるわけだから、保険金殺人を狙ってたんだと思うんだけど、そうなると、みずほは三波に都合よく動かされていただけって事でしょ?
みずほも可愛そうなんじゃないの?
善男の中にネガティブ善男がいるように、みずほも今思えば別の人格がいるような感じだよね〜。
で、三波さんって生きてるの?(゚Д゚≡゚Д゚)?

そのネガティブ善男が、今回はみずほの前にも現れましたね。
何とかもう一度みずほに会って話を聞きたいと会社に忍び込んだ善男が階段から落下、気を失った善男にみずほが付き添っていた時に現れたのがネガティブ善男。
「本当のことを言うな!安らかに死なせてやれ!」と言って、また消えてしまうんだけど・・・。
ネガティブ善男は何故そんなことを言うんだろうか?
善男の肉体が死ねば、きっとネガティブ善男だって存在しなくなっちゃうよね?
それは許せるけど、善男の中から自分だけが排除されるのは許せないって事なのかしら?
ネガティブ善男は喜多善男を道連れに死のうと考えてるの?
うーん、まだよくわからん!

いよいよ善男を殺そうと決心していた平太(松田龍平)が、大好物のきな粉餅を差し出されて殺せなくなってしまうところなんかも良かったなぁ。
相当な決意でナイフを持って善男に会っていたはずなのに、父親が夢の中でまで自分に差し出すほど好物のきな粉餅を善男に差し出されて・・・やっぱ、殺せませんよね。
しかも「平太さんに会えなかったら、最後の11日間を一人で寂しく過ごすことになっていた。」とお礼まで言われたら・・・。
人が殺されるかもしれないシーンだったのに、何だかじーんとしちゃったよ。
さぁ、残り4日・・・どうなっていくんでしょうね〜。

8日目
「真犯人はアンタだ」
脚本:飯田譲治
演出:日比野朗

何となく見えそうで見えないイライラした感じが、不思議と不快じゃない!(笑)
善男にかけられた保険の加入歴が、5つの会社と契約し総額5億5千万。
それだけの金額を三波(今井雅之)は受け取ろうとしてたってわけ?
それに杉本(生瀬勝久)が言ってた、「ネガティブ人格が勝つように仕向ければ、自分で自分を殺す・・・つまり自殺することも可能。」という三波の研究に関する解釈も間違ってはいなさそうよね。
11年前なら自殺でも保険金が出たって事は、間違いなくそれを狙ったんだろうし・・・。

今日は「小指噛みおじさん」こと館道(平泉成)としのぶちゃん(吉高由里子)の足裏マッサージが見られたけど、館道がいかにもすけべなおっさんって感じで笑っちゃったわ。
しのぶのが自分で引く「ここまで入っていいよ」の境界線も、足首の上ぐらいでめちゃめちゃ狭い範囲しか許してなかったし・・・。
あれで嬉しそうな館道がいじらしいわ。
それにしても、しのぶはみずほ(小西真奈美)を脅してましたね。
善男(小日向文世)の思い通りに4日後に死んだりさせない。
善男を死なせたりしたら、館道との仕事を潰すって・・・。
館道との仕事が大事なみずほは、善男に会いに行き「私はあなたが好きだったの。あの人を忘れたくてあなたと結婚した。でも忘れられなかった。」と話すんだけど、あんな無表情で何を話されても嘘だか本当だかわからないっちゅーの!
死ぬのをやめてと頼むんだけど、そう言いながら力なく善男を抱くみずほの腕、そして相変わらず無表情な顔。
ネガティブ善男は指差して何かを訴えていたけど、あれは何だったんだろう?
みずほの無表情な顔、見てみろよ!とでも言いたかったんだろうか?

その後、平太(松田龍平)と会った善男はみずほが持ってきたソルボンヌの花の最盛期が4日間で、5日目からは枯れる花だと話し、そんな花を持ってきて死ぬのをやめてと言われた・・・それでも嬉しかったと言うんだよね〜。
みずほが本心で死ぬのをやめてと言ってるんじゃないって事はわかってるわけだ。
聞いてる平太もせつないよなぁ。(´Д⊂グスン

タイの飛行機事故で死んだ事になっていた男性が、プーケットで生きていたという情報で、杉本はその吾妻という男に三波が成りすまして生きているんだと考え捜索を開始。
同じように、みずほの会社の森脇(要潤)も吾妻を見つけようと必死になってたんだけど、これはさんざん告知されてたように山崎まさよしのゲスト出演。
生きているのか死んでいるのかわからないけど、三波にはなかなかたどり着けない杉本。
うーん、イライラさせてくれるぜ〜。(笑)

リカ(栗山千明)は善男にクラシックコンサートのチケットを渡し、その帰りを待ち伏せして包丁での殺害を試みようとしてましたね。
しかし、寸前のところで平太が現れ、リカは断念。
善男の背後で平太と善男の会話を聞いていたリカ。
善男が「本当にいいコンサートでした。リカさんにお礼言っておいて下さいね。」と感謝してるのを聞いたら、自分はこんないい人を殺そうとしていたのか・・・と思っちゃっただろうな。
結局、善男が生き延びて来たのって、すべてはそこに原因があるのかもしれない。
どんなに保険金をかけられても、彼があまりに善人だから殺されたりはしないんじゃないだろうか?・・・とすら思えてきたよ。
だから、最終的には自殺しかないのかもしれなけど、最後の最後でネガティブ善男の方を抹殺する事に成功したら、善男は善人のまま生きていけるんじゃないだろうか?

みずほに三波から電話がかかってたけど、あれは生きている証拠なのか?

9日目
「今こそ復讐のとき」
脚本:飯田譲治
演出:三宅喜重

着々と死ぬ準備を進める善男(小日向文世)。
最後の日の服を買って、遺書の準備・・・。
でも、母親宛の遺書を書きあぐねているところは、何だかせつなかったなぁ。

しのぶ(吉高由里子)はみずほ(小西真奈美)だけでなく、平太(松田龍平)にも「善男ちゃんを死なせないで」と頼んでましたね〜。
頼む相手は間違ってないと思うんだけど、それ以外のところからも善男の命を狙ってる輩が出てくるから大変ですな。(゚ー゚;Aアセアセ
善男が車で連れ去られちゃうんだけど、杉本(生瀬勝久)が窮地を救ってくれるんですわ。
保険調査員にしておくの、もったいないわ〜。(笑)

そして、問題の三波(今井雅之)が登場しましたね。
みずほを電話で呼び出した三波は、何と国籍も名前も変わって自分は事件とは関係ないと言い出しましたよ。
随分、勝手な言い草に感じたんですけど・・・。
でも、みずほは三波が鷲巣の事故にも関係していると信じていたのかな?
みずほもショックを受けてたみたいだし、冒頭の方で三波の講義のビデオを見たどこぞの先生が「これは暗示催眠です」と言ってた事から考えても、みずほも暗示にかかっていた一人なのかもしれないなぁ・・・と思ったりして。

鷲巣の事故でボートに細工をした男が捕まり、指示を出したのはみずほだったと言ってましたね。
みずほの中のネガティブ部分がやった事なのかしら?
暗示にかかりやすい人なら、自分を自殺に追い込むこともある・・・みたいな話だったし、三波は「11年前のこと」で終わってると思っている事でも、善男みたいな善人には活きている暗示なのかもしれないよなぁ。
それにしても、善男があそこまで死にたいと思う理由は何なんだろう?
暗示にかかっているだけとも思いにくいんだけど・・・。


心をこめてブレンドしたカレー粉を「2ヶ月ねかせてから作ってください」と託された平太。
死ぬのをやめて、2ヶ月経って喜多さんが作ってよ・・・と言う平太に、「僕の最後の自由を奪わないで下さい。」と善男が言うところは、妙に重かったし・・・。
死ぬことが最後の自由・・・うーん、考えれば考えるほどわからないよ。

10日目
「最終章ー絶望をのりこえろ」
脚本:飯田譲治
演出:下山天

みずほ(小西真奈美)は平太(松田龍平)に三波(今井雅之)が生きている事を善男(小日向文世)に伝えてと電話する。
それを知れば死ぬ気はなくなるだろうと思ったのね。

そんなみずほは森脇(要潤)たち社員に辞任を迫られました。
警察に捕まった犯人がみずほにボートの細工を指示されたと自供したそうで・・・。
杉本(生瀬勝久)はみずほの近くにいて、みずほを陥れようとしていた人物が怪しいとにらんでいるみたいだけど、みずほに近い人物って森脇?

平太に促されて、三波と会った善男。
そこで三波の口から驚くべき事実が告げられましたよ。
善男は三波がどうしてみずほと結婚させたのか知っているって言うんですよ!
そして、今善男が見ているネガティブ善男は、暗示催眠のせいではなく嫌なものを見ないために自分で作り出したものだというじゃないですか。
ネガティブと向かい合え!という三波。
自分の中にネガティブを吸収させるんですね〜。
そうすると、善男の口から本音の部分が出てきたんですよ。
「全部知ってた。みんな俺を騙す事しか考えてない。俺を騙して利用したいんだ。騙されなきゃ誰も近寄ってなんかくれない。」
こういう思いが善男の中にあったんだと思うと、何だかとても胸が痛くなっちゃいましたよ。
三波も「すまなかった」と頭を下げてたけど、すまなかったで済む問題ではないような・・・。(^▽^;)

みずほが社長ではなくなって平太に金が入らなくなった。
それでも平太は善男に死んでほしくない。
リカ(栗山千明)が捕まって、警察が保険金詐欺の被害者として善男に話を聞きに来ても、リカや自分をかばう善男を隠れたロッカーの中から見ていた平太の胸の中ってどんな感じだったんだろうね。
みずほと行きたかった場所で死のうと言ってた善男を追いかけるも、姿を見失いみずほに心当たりの場所を聞く平太。
だけど、みずほは思い出せない。
善男曰く、みずほとほんの一瞬だったけど心が繋がったと思えた瞬間があったらしい。
もし、本当に心が繋がっていたのなら、みずほも思い出してくれると信じたいんだけど・・・。
しのぶ(吉高由里子)も善男に生きていてほしい。
今、誰もが騙すことなく善男に近寄ろうとしているのに、こんな時に死んだらダメだよ!>喜多さん

11日目
「最後に残された、自由」
脚本:飯田譲治
演出:下山天

みずほ(小西真奈美)を陥れようとしていた人物は、やはり森脇(要潤)だったね。
みずほと同じタイプの携帯を契約してすり替えたのは、森脇に頼まれたという女子社員だったけど・・・。

なかなかみずほが善男(小日向文世)が死に場所に選んだところを思いつかなくて内心ヒヤヒヤしてましたが、それも二人が好きだった「クリスティーナの世界」という絵に似た場所が、善男の通っていた中学校の裏にあるという事をやっとみずほが思い出してくれてホッとしたよ〜。
善男にとっては、結婚生活の中で一瞬みずほと心が通じた瞬間として強く残っていた記憶なんだろうけど、みずほの中では考えに考えてやっと思い出せるほどの事だったりするのが、妙にリアルな感じだった。
でも、それに気付いた時にみずほが「あの人を助けたい」と心の底から思ったのは、すごく伝わってきたなぁ。

しのぶ(吉高由里子)もみずほも平太(松田龍平)も、みんなが善男に死なないでほしいと思っている頃、そんな事とは知らない善男は「クリスティーナの世界」の場所にそっくりな建物の煙突にのぼり、そこから飛び降りようとしていたんだよね。
でも、いざとなるとなかなか実行に移せず、ネガティブ善男の力を借りようとするわけだ。
「出て来い!」と叫んだところで、自分がネガティブを消してしまったんだから出てくるはずもなく、そこに現れたのは平太だったのよ〜。
自分の心をさらけ出して、善男を死なせまいとする平太の言葉がすごく良かった。
父親が自殺した事を話し、その父親を嫌っていたのは弱かったからじゃなく、死んでしまったからだと言う平太。
父親に生きていてほしかった・・・。
だからこそ「喜多さん、生きててくれよ。」という言葉に説得力があったし、本心だというのがひしひしと伝わったんだと思う。
「カレー食わしてくれよ。」というのも、たった11日の付き合いの中で平太がどれだけ善男をちゃんと見てきたかが物語られている一言だった気がするし、大好きなカレーの話題で「そう言えば、朝から何も食べてなかった。」と、「死」に向かっていた気持ちが「生」へ戻ってくるのも不思議と理解できる気がしたんだよね。
善男も「カレーで死ぬのをやめるって・・・(^^ゞ」とバツが悪そうだったけど、騙す目的じゃなく平太が自分に近寄っている事、カレーを作ってくれと自分を必要とされている事が、善男を動かしたんだろう。

森脇が逮捕され、みずほは釈放。
釈放されたみずほの前に善男が顔を出し、離れた場所からお互い近づくでもなく、しばし見つめ合うシーンは印象的だった。
みずほの表情が、すーっと緩んでいく瞬間なんてたまらなかったわよ。

騙される事でしか人と繋がれないと思っていた善男が、やっと「友達」を見つけた。
それは死ぬのをやめるに十分すぎる理由。
思ったよりは静かな最終回だったけど、じわじわとしみてくる感じで個人的には良かったと思います。

 

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