瑠璃の島スペシャル 2007 初恋

原作:森口豁 「子乞い―沖縄孤島の歳月
P:戸田一也・次屋尚・国本雅広
主題歌:コブクロ ♪ここにしか咲かない花

2005年放送連ドラのレビューはこちら


「感動の名作が待望の復活!
沖縄離島大自然から贈る
家族愛と少女の成長物語・・・
夢と挫折 試練・・・
涙の選択は・・・」
脚本:寺田敏雄
演出:猪股隆一

瑠璃(成海璃子)は、すっかり島の子になってますね。
勇造さん(緒形拳)と恵さん(倍賞美津子)とは、どこから見ても「家族」だし・・・。
今回のスペシャルは、そんな瑠璃の前に現れた転校生・詩音(神木隆之介)との初恋と、島のリゾート開発。
初恋の方はまぁいいとして、リゾート開発問題を2時間のスペシャルで描くのはちょっと無理があったようにも思いました。
リゾート開発に伴い、島に産業廃棄物の埋め立て施設を作る計画が持ち上がり、大事な島を守りたい瑠璃は測量に来た人たちに対して抵抗をする。
そんな瑠璃を制止した勇造さん、暴れる瑠璃の頬を打った恵さん。
誰よりも島を愛する人たちなのに、何故瑠璃の気持ちをわかってくれないんだろうと、最初はその行動の意味がわからなかったんだけど、その理由もちゃんと説明されましたわ。
30年前、石垣島から送水管を引くという話が出て、珊瑚を守りたいという気持ちから今回の瑠璃と同じように暴れて反対した勇造さん。(苦笑)
なんだぁ・・・、瑠璃と同じことしたんじゃん!
でも、結局島に水は引かれ、勇造さんもずっと水道の水を使っている。
そういう経験があったから、瑠璃の気持ちもわかった上で制止したってわけか。
最終的に、産廃の施設は他の島が名乗りを上げたため、鳩海島には関係の無い話になったんだけど、「はたしてそれで良かったのか・・・」と島民が悩むあたりに、島の問題を垣間見た気がしました。

一方の初恋エピの方は、詩音の父で教員の宮原先生(田辺誠一)の問題もあって、ちょっと重かったかな?
初恋自体は淡い淡い恋の入り口をかすったか?ぐらいのものだったんだけど、できればその淡い初恋をもっと純粋に見たかった気もしますね。
東京の進学校で教師をしていた宮原が、引きこもりの生徒を無理矢理学校へ連れ出し、その数日後に生徒が自殺、しかも詩音の幼なじみだったという重い過去を背負い、偶然、東京の教員研修で知り合ったさなえ先生(小西真奈美)から聞いた島の話に吸い寄せられるように、詩音を連れて島へやって来たわけですが・・・。
すべてを捨てて、島で生活すればやり直せると思ってたんでしょうね。
そのために、詩音が友達や駅伝という大切なものを置いて来なくてはならなかったという事に、父親としてもっと早く気付いて欲しかったですわ。
詩音が島から出て行こうとしたり、宮原自身がやけ酒飲んだ上でローソクを倒し出火したり、そんなことになってもまだ目が覚めない父親。
「この島で死ねたら・・・」という宮原の一言に、「大人は子供の道しるべにならなきゃ」と言ってくれたのが良かったし、最後に勇造さんが「島は逃げてくる場所でも死にに来る場所でもない。ここで生きてもらいたい。」と言ったのも重みがあってよかった。
それって、この島だけじゃなくどこだって同じなんだよね。
生きる気持ちがあれば、どこでだって生きていける・・・逃げるなというメッセージだったんじゃないかと思いました。

宮原と詩音は東京へ戻る事を決意。
瑠璃の初恋はこういう形で終わってしまったのね。
初恋といっても、連ドラの時の川島さんこと高原さん(竹野内豊)への瑠璃の想いだって、初恋みたいなもんだったと思うし、そういう点ではこれもさほどぐっと来るエピでもなかったかな?(^▽^;)
でも、最後の島の人みんなでの駅伝は良かった。
子供も大人も・・・みんなで襷を繋いで島をめぐる。
特にいずみ(永井杏)が走るときに、亡くなった照明さん(小日向文世)が「いっちゃん、がんばれ!」と声をかけているのを感じているという場面で泣けちゃった。
実はこのスペシャル、その他の場面では全く泣いてないんだけど、唯一ぐっと来たのが照明さんだったよ。(TωT)ウルウル

何らかの形で高原さんと瑠璃の間に、今でも交流があるというのが見えてくると嬉しかったんだけどなぁ。
連ドラが終わった時に、SPやるなら高原さんが島に戻ってくるところが見たいと思っていただけに、その願いが叶わなかった事がちょっと寂しかった。

 

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