金曜プレステージ
会いたかった〜向井亜紀・代理母出産という選択〜

原作:向井亜紀 「会いたかった―代理母出産という選択
企画:和田行・中村百合子
P:伊賀宣子

脚本:旺季志ずか
演出:高丸雅隆

向井亜紀という人の生き方には、賛否両論あると思う。
同じ女性である私も最初は「向井さん、頑張れ派」だったのだが、彼女の「高田の遺伝子を残したい」という発言や、代理母出産まで考えるところについていけなくなり、冒頭辺りで出てきた亜紀(松下由樹)の友人のように、「別に夫婦二人でもいいじゃん!」的な見方をするようになった。
莫大な費用がかかる代理母出産、一般人から見ればどうしても「お金があるから出来ること」という見方をしてしまうわけで、別に彼女の事を嫌いではないんだけど、「ついていけない」・・・その一言が一番しっくりいく感情だったかも。

そんな個人的な意見はおいといて、ドラマとしてのこの作品。
なんだかんだ言いつつも、やはり泣いてしまった。
子宮頸がんの手術後、再発の危険性の高い2年を乗り越えた亜紀は代理母出産へのチャレンジを考えていた。
どうしても子供が欲しい。
そういう亜紀の想いの根底にあったのは、実は延彦(沢村一樹)の境遇が関係していた。
延彦が10歳の時に家を出た母(りりィ)、それ以来一度も会えず母は死んだものとして生きてきた延彦。
亜紀がお腹の中の我が子を病気のために諦めた後、いまだに産んであげられなかったと悔やんでいるのを見て、延彦は母親にとって自分が何だったのか・・・ずっと引っかかっていた。
これも実話なんですかね?
私は高田さんについてあまり詳しく知らなかったので、今回ドラマを見て驚きました。
母親の居場所がわかり、亜紀は延彦を連れて会いに行く。
そこで見つけたのは、母が大切に持っていた延彦の子供の頃のおもちゃ。
母親だって片時も忘れた事はなかった。
でも、延彦に温かい家族を作ってあげたかった。
子供をたくさん抱っこして、美味しいものを作ってあげて、楽しい事をしたい。
亜紀がこだわった子供って、こういう事だったんだなぁ。

こういう事が、じわじわ伝わってくる雰囲気が好きだったのに、亜紀の母(長山藍子)が台詞でこれを説明しちゃうところがあって・・・。
そこがちょっと残念だった。
あんなの台詞にしなくても、ちゃんと伝わるのに・・・。

代理母サンドラとの二度のチャレンジ、そして新しい代理母シンディ。
このあたりは以前ドキュメンタリー番組で見ていたので、それを思い出してました。
亜紀は延彦に幸せな家庭を作ってあげたかったし、延彦は子供を持つという希望を支えに生きている妻を守りたかった。
「もし、子供ができなかったとしても人生を楽しんでいこう」、そう思えるまでの長い道のり。
これは夫婦にしかわからない辛い日々だったんだろうなぁ。
諦めようとしたんじゃなく、一度切りかえようとしたところで、夫婦に良い知らせが。
シンディの妊娠、そして無事双子の男の子を出産。
子供たちの国籍はアメリカ、高田夫妻の実子としては今のところ日本では認められていない。
念願の子供ができれば、また次のハードルが・・・。
最高裁でどんな判断が下されるのか・・・。

しかし、途中でちらっと出てた講演会のシーン。
司会者の「子宮頸がんと言えば、この方!」って紹介の仕方はどうよ?(怒)
デリカシーなさすぎ!
その前のどこぞの医者の話も、まるで不特定多数の人と性交渉した遊び人が子宮がんになるかのような言い方だったし・・・。
私が向井さんの立場だったら帰っちゃうね!(^▽^;)
あんな医者や司会者がいる講演会に自分が出席してることが情けなくなっちゃうわ。

見終わったからといって、向井亜紀さんへの見方が変わったわけではない。
やはり私には理解できない部分も多いんだけど、この人に続く人たちがたくさんいるかもしれないし、自分たちが信じた道を歩んでいってほしいと思う。

 

SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO