魂萌え!

原作:桐野夏生 「魂萌え !

第一回
「混乱」
脚本:斉藤樹実子
演出:吉川邦夫

ちょっと興味があったので見てみましたが、なかなか面白かった。

夫・隆之(大和田伸也)が心臓発作で急死。
もっと夫の健康を気遣っていれば・・・と自分を責めたりしていた妻・敏子(高畑淳子)。
初七日の日、夫の携帯が鳴り響く。
出てみると会社で世話になったという「伊藤」という女性で、夫の死を知り悲しんでいる様子。

ところが、夫が通っていた蕎麦打ち教室の主催者が弔問に来て、敏子の知らなかった事実が明るみに出る。
夫は亡くなった日にも蕎麦打ち教室に行って来たはずなのに、実は行っていなかったという事。
毎週木曜日には教室に通っていたはずなのに、実は数えるぐらいしか来ていない事。

そこで敏子が思い出したのが、電話の伊藤という女性。
夫の携帯から伊藤さんに電話をすると、向こうはすべてをわかっていたかのように冷静な対応。
そして二人の対面。
なんと伊藤昭子(高橋惠子)と亡くなった夫は10年も付き合っていたらしい。

もーーー、ショックだよね。
夫の死後に愛人が現れただけでもショックなのに、10年もその事実をしらずに暮らしてきたとわかったら・・・。
昭子の堂々とした態度が、また正妻である敏子を苦しめるんだわ。
愛されていたと胸を張って言える昭子・・・。
蕎麦打ち教室なんかじゃなかった。昭子が働いていたのが蕎麦屋だった。
しかも、蕎麦打ち教室に通っていると言っていた木曜日は蕎麦屋の定休日だった。

こんな事を聞かされたら、もう頭の中がぐるぐる回って倒れちゃいそうだわ。(´Д⊂グスン
10年も騙されていた怒りは、昭子の口紅のついたコーヒーカップを割り、夫の持ち物をすべてゴミ袋に詰めるという行動を起こさせる。
わかる・・・何だか妙にわかる気がした。

アメリカで暮らしていた息子・彰之(山本太郎)は、勝手に家族を連れて日本に戻り同居すると言い出すし、娘の美保(酒井美紀)は兄にばかり遺産を持っていかれては困ると言い合い。
夫に10年も騙され続け、息子と娘は自分の心配どころか遺産の取り分でもめている。
何だか情けなくなる敏子の気持ちがわかるよ〜。

仲がいいんだか悪いんだかわからないような敏子の高校時代の同級生、栄子(小柳ルミ子)、和世(仁科亜希子)、美奈子(木野花)のおばちゃんっぽい会話もなかなか面白い。

子供たちの言い争いを聞いていて、何もかも嫌になった敏子が家を出たところで初回は終了。
これからどういう展開になるのか楽しみ。
NHKのドラマはある程度安心して見ていられるのでいいわ。

それにしても山本太郎のヅラ、おかしいってば!(笑)

第二回
「水底の光」
脚本:斉藤樹実子
演出:吉川邦夫

家を出ても行くところがないというのが辛いなぁ>敏子(高畑淳子)
突然友達に電話しても、みんな何かしら用事があって忙しい。
でも、家を出てきたとは言えない・・・。
あぁ、もし私が敏子の立場になっても、こうなんだろうなぁ・・・と思ったら寂しくなってきたよ。

で、敏子が見つけたのが女性専用のカプセルホテル。
へ〜、そういうのがあるんだぁ。
しかし、あの作りは泊まってても余計せつなくなってしまいそうだわ。
狭い部屋に本当にカプセルなベッド、ドアもほんと簡易的なもの。
家を飛び出して行った先があれでは、泣きたくもなるわ!(^▽^;)

敏子がこのカプセルホテルで出会った宮里さん(麻生美代子)みたいな女性も、本当にいるんだろうか?
苦労話を聞かせてお金を取るなんてありえないんだけど・・・。(^▽^;)
さらにお墓屋さんの野田(宇梶剛士)が、カプセルホテルの従業員で宮里さんの甥だったというのもビックリ!

家に戻った敏子は彰之(山本太郎)に同居はしないと宣言。
よ〜し、都合の良い息子の言いなりにならなかっただけでも強くなったね〜。

蕎麦打ち教室の今井(山本龍二)が隆之(大和田伸也)の通っていた蕎麦屋に敏子を招待したいと電話をしてきた。
それが、昭子(高橋惠子)の店・阿武隈。
塚本(村井国夫)という蕎麦打ち教室の仲間と敏子、今井で訪れた阿武隈には、昭子はいなかった。
敏子が髪もカットしてきれいな格好でやって来たのは、愛人に負けるかというせめてもの女のプライドだったように思えるんだけど、その相手がいないというのは拍子抜けだなぁ。
娘(渋谷琴乃)曰く、隆之が亡くなったショックで入院しているらしい。
もう、こんな事聞かされたら「入院だとーーー?」と思っちゃうわよ!
しかも、阿武隈の店を出す時に夫が500万出したなんて聞かされて・・・そりゃショックだわ。
「母はいただいたお金だと言うんですが・・・。」って、あーた、どうよ?
500万っすよ!500万!
いただいたお金?はぁ?
敏子の気持ちになってごらんなさいよ・・・、500万諦められますか?ってーの!
昭子は昭子で思うところあるらしく、「死んだと聞かされた時にはお通夜もお葬式も終ってて、お墓のある場所すら教えてもらえない」って言ってたけど、妻の立場からすれば「それが何か?」って感じですわ。(`∀´;)

こんな時に優しくして来る人がいたら、やっぱ女は弱いわね〜。
塚本の紳士的なアプローチに、つい・・・な敏子。(〃 ̄ー ̄〃) 
ところで塚本さんには奥さんはいらっしゃらないの?(^▽^;)

そんな敏子に柴浜カントリークラブから督促状が届く。
またまた夫の事で知らなかった事実が発覚!
ゴルフの会員権、市場価格なら400万・・・これも昭子のところにあるんだろうか?
愛人のところにお金が流れていたって、かなり許せないんじゃないかしら?
敏子みたいに慎ましく暮らしてきた主婦にしてみれば、余計にね・・・。

最終回
「風よ、吹け!」
脚本:斉藤樹実子
演出:吉川邦夫

ゴルフの会員権は、やはり昭子(高橋惠子)のところにあったのね。
会員権を取りに阿武隈を訪れた敏子(高畑淳子)に昭子は、「隆之さん(大和田伸也)が私に譲るっていってくれたものなんです。」とか「私も少しぐらいは(お金を)出した。」とか・・・。
あぁ、夫が死んだ後にこんな事になったら面倒くさくて仕方ない!
女と女のプライドのぶつかり合いだね。
敏子には妻としてのプライドがあるし、昭子には愛されていたのは自分の方だというプライドがあるし・・・。
世の中の浮気している旦那様には、自分が死んだ後、もめないように配慮しておく事をオススメしますわ。(笑)

隆之が退職した日、家に帰る前に阿武隈の昭子のところに寄って、「そのうち女房とは別れる」と言っていたと昭子が言えば、確かに帰りは遅かったが帰宅した隆之が「これからもよろしく」と言ってくれたと敏子。
ほらほら・・・結局男がいい加減なんじゃん!

塚本(村井国夫)には、やはり奥さんがいたのね。
敏子と会ってる最中に奥さんから電話が入り、それを聞いていた敏子は塚本にもらったネックレスを返すんですわ。
そうそう、自分が夫の愛人で苦しんでるのに、愛人側の立場になっちゃいけませんってば・・・。

宮里さん(麻生美代子)や野田(宇梶剛士)の話は、あっさり終ってしまった感じ。
やはり3話という話数の中では、描ききれない部分がいろいろあったのかも・・・。
もうちょっとじっくり見たかった気もする。

後日、昭子から届いた敏子宛の手紙には、阿武隈を訪れた際に敏子が壊した花瓶の請求書が同封されていた。
その金額・・・250万!( ゚Д゚)ヒョエー
ところが、昭子がその手紙を取り返しに来て・・・。
結局、250万なんて嘘で、敏子に対するイライラをそういう形にしてしまったのね。
敏子が「奥さん」という立場だから、自分の手元にある隆之のものを堂々と持ち去る事が出来る。
「妻」という立場に太刀打ちできない何かを感じていたんだろう。
昭子は本気で隆之を好きだった・・・、そう感じ取った敏子は隆之のお墓の場所を教える。
お墓に参ることができる・・・、これは昭子にとって何よりも嬉しいことだったのかもしれないね。

たった3話しかないから、最終回がちょっと詰め込み気味な印象だったのが残念。
欲を言うなら、もう少しじっくり見たかった。

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