スカイハイ2

原作:高橋ツトム
チーフプロデューサー:黒田徹也
アソシエイトプロデューサー:新井英文
P:横地郁英・松岡周作

主題歌:
GLAY ♪時の雫

第一死
「星に願いを」
脚本:田辺満
演出:金子修介

シリーズ2作目の初回から、あたくし泣かせて頂きました。(涙)
初回・・・良かった。
イズコ(釈由美子)が前作の時とはちょっと違って、ただ選択を迫るというより死者を導くという感じがして、そこら辺の変化もマンネリせずに楽しめたわ。

バスの事故で亡くなった、小山田(寺田農)・村瀬(伊原剛志)、そして両親は助かったのに幼い姉妹だけ亡くなった綾香(黒岩伶奈)と百香(図司瑛海)。
この4人の選択なんだけど、幼い姉妹はイズコの導く通り再生の準備。
身寄りのない小山田は、20年前に病気を苦に自殺した妻も地獄へ行ったのだから・・・と、事故の原因を作った飲酒運転の運転手(木下ほうか)を呪い殺す選択。
そして村瀬は一時的にイズコに肉体ごと現世へ下ろしてもらい、サンタの恰好をして綾香たちの両親に姉妹が描いた絵を届けに行き、最終的には幼い姉妹を見守って自分も一緒に再生の準備へ旅立つという結末。

何の係わり合いもなかった、単なる同じバスに乗り合わせただけの乗客が、最終的にはそれぞれの役割を果たす事が出来たようで、しみじみ泣けてしまった。
ただ、姉妹の絵をもらった両親が、これからも亡くなった子供たちは近くで見守ってくれている・・・と、力強く生きていく事を感じさせたあたりでの流れ星のシーン。
あれは流れ星、流れ過ぎでしょう!(^。^;)
あの場面は、綾香と百香の二人分の星が流れていくのを、両親が見たというのが良かったな。
もしくは村瀬も入れて、流れ星3つ・・・とか。
あんなにバンバン流れる流れ星だと、感動が薄くなってしまう。

初回は良い滑り出しだったと思います。
中だるみなく頑張って欲しい!

第二死
「バロック」
脚本:小川智子
脚本協力:前田法男
演出:金子修介

女優のプライド、女優という生き方、そして女優としての最後の選択。
女優の玲香(渡辺典子)が自殺を図り、その後2年意識不明で死亡。
ところが、周囲が自殺だと思っていた玲香の死は、付き人のぞみ(上原さくら)が犯人の他殺だった。
玲香のファンで、玲香の付き人になり、そして玲香を殺し、自分が売れっ子女優の地位を手に入れたのぞみ。
玲香が主演するはずだった映画「バロック」の主演を自分に引き継がせてほしいという、偽の玲香の遺書まで作って・・・。

とにかくのぞみが大嘘つきなわけ!
そして、玲香に取り入っては何か本人が気にするような事を言いかけては止め、気にした玲香が「何よ?いいなさいよ。」というのを待って、「悪口を言うのは嫌なんだけど・・・」と、そこからがありもしない嘘ばかり。
この手がいつまでも通用すると思ったのか、玲香が死んだ後もバロックの原作者にこの手を使ってたけど、この状況を玲香が許すはずもなく・・・。
今回は「呪い殺す」→「再生の道」→やはり「呪い殺す」という風に、玲香の選択が変わっていくのが見どころだった。
呪い殺す前に女優ののぞみを潰そうとし、でも思い直してのぞみに自分を殺した罪を告白させ、人生をやり直させようとするんだけど、最後まで「あなた(玲香)の美しさを永遠のものにしたかったんです」と嘘をつき続けるのぞみにキレた玲香が、瞬間に呪い殺す選択をしのぞみを殺してしまう。
なのに、イズコ(釈由美子)に何故のぞみを殺した?と聞かれ、「あの子の演技が良く見えたから」と答える玲香もまた嘘つきだったね。
女優は死んでも女優。
「私は貴志玲香、他の誰にもなりたくない。」・・・これがすべてなのでしょう。

シリーズ2作目は、やはりイズコが死者の選択をなるべく「再生の道」へ導こうとしているのかな?
前作よりイズコに心があるようで、そこもなかなか興味深いわ。

第三死
「ジャッジメント」
脚本:高山直也
演出:麻生学

最後に、「じゃあ、娘の手術は誰がするのよーーー!」と叫んでしまいました。(^^;

心臓病の娘の手術費用を稼ぐために、地域密着型の小さな法律事務所を辞めて、金の稼げそうな大手の事務所に移って、ただただ金のために勝つ裁判に拘ってきた弁護士・伊織(とよた真帆)。
娘の手術の執刀医である仁藤(矢島健一)が殺人罪に問われ、娘を助けたい一心で仁藤に不利な証言をしようとする証人を、やんわりと脅迫してまで勝ち取った無罪・・・。
それを不服とした被害者の兄(木下政治)がナイフを持って仁藤へ襲い掛かり、それをかばた伊織は刺されて死亡・・・怨みの門へ。

母親が娘を助けたい気持ちは理解できるけど、弁護士として伊織には正しく生きて欲しかったとも思う。
ただ、母親と娘の二人家族で、娘を助けてやれるのは自分しかいないという状況に立たされたら、しかも弁護士という言葉は悪いけどやり方次第では金を稼げる仕事が出来る立場にいるとしたら、道を誤ってしまうかもしれないなぁ・・・と、しみじみ思った。
たぶん、そういう時に理性は働かないだろう。
ただ、松下(尾美としのり)という元同僚の弁護士を見て、死んだ後でも伊織には自分から間違っていたと思う気持ちがあってもよかったんじゃないかな?
自分を刺した被害者の兄の弁護を志願した松下を見ても、まだ「なんで、あの男の弁護なんかするのよ」と言ってる伊織には共感できなかったなぁ・・・。

無罪を勝ち取った後の仁藤が、現世でまた女性を襲おうとしている場面を見て、伊織は呪い殺す選択をする。
ここも、娘の手術をあれだけ願った母親が、簡単にその執刀医を呪い殺す選択をしたように見えて、ちょっと違和感。
母親が娘を助けたいと思って、信念を曲げてまで金のために勝つ裁判に拘って来たのだったら、最後までその執刀医を殺してしまう事に迷って欲しかった。
誰でも出来る手術だったらそんな迷いは無用だろうけど、難しい手術で仁藤なら二度ほどその手術を経験している・・・と言っておいて、そんなに簡単に呪い殺していいのか?
かなり疑問だった。

第四死
「夢」
脚本:公園兄弟
演出:麻生学

うーん、今回は個人的にいまひとつ・・・。
オリンピック出場をかけて競うマラソン選手の静香(佐藤藍子)とひとみ(北川弘美)。
二人が住む合宿所で起こった火事で命を落としたのが静香。
火事が起こったときにひとみを助けに戻った静香に対して、爆発で足を挟まれた静香を見捨てて自分だけ生き延びたひとみ。
しかも、それだけならまだしも、静香が死んだ後にインタビューを受けて、静香のラッキーアイテムだったボンボンを彼女から託されたと嘘をついたりしてるひとみを見たら、普通呪い殺す選択をするでしょうよ。
なのに、何?
「殺されてもいいけど、最後まで走りたい」というひとみの願いを、最終的には聞き入れてしまう静香を見て、思わず「甘い!」と画面に向って突っ込んでしまったよ。(^^;
静香に呪い殺されずにすんだひとみが、それで改心するかといえば、そうではないような気がしてならない。
静香自身としては、再生の準備をすることで、もう一度生まれ変わって走るという夢が繋がったのかもしれない。
確かにそれはそれでいいのでしょう。
でも、私は個人的にひとみをあのまま走り続けさせたことが納得いかなかったなぁ。(鬼?)

第五死
「最後の恋」
脚本:小川智子
演出:高津隆一

そりゃ〜、呪い殺しますよ!ってな結末でしたわね。(^^;

夫・賢一(冨家規政)には結婚前から関係のある男性がいて、自分は跡取りを産むための道具として結婚した相手だと知った理恵(東ちづる)。
そんな時理恵は、ふと携帯に飛び込んできた出会い系のメールに返信してしまい、返事が来た竜也(須賀貴匡)と付き合いを始める。
案の定、竜也は遊びでそれがわかって彼に刃物を向けた理恵が、逆に刺されて死んでしまい怨みの門へ・・・。
呪い殺そうにも愛するあまり、それも出来ず再生の道を選ぼうとするが、その選択をするためにイズコ(釈由美子)に竜也と初めて会った日に時間を戻してもらったのが、悪い方向へいっちゃったよね。
時間を戻してもらうと、彼の声が聞こえてしまうとイズコが言った時点で、「そりゃ、マズイっしょ?」と思ったけど・・・。
竜也の心の声が酷すぎる。
口では優しい言葉をかけておいて、心の中では思い切り理恵をバカにして、抱きしめながら「バカな女・・・」はね〜。(^。^;)
あんなの聞いて、「ありがとうございました。では再生の道を・・・。」って、選べるわけないじゃん!(爆)
もしも再生の道を選んでも、生まれ変わった彼女はまた同じ道を歩むような気がするし、呪い殺すことで竜也にこれ以上騙される女が増えなくて済むとしたら、正しい選択のような気がするわ。

意外だったのは賢一が理恵を本当に愛していたって事よね。
最後に突然、理恵の携帯に手を合わせてる賢一を見せられても、あんまり説得力がなかったなぁ。

第六死
「拳」
脚本:田辺満
演出:高津隆一

正直言うと、途中までは「今回はダメだなぁ」って思ってたの。
でも、イズコ(釈由美子)に3分間だけの肉体を与えられてからの展開で、最終ラウンドでKOみたいなすっきりした終わり方でした。
ボクサーの大樹(須藤元気)は試合中に相手の川田(高杉瑞穂)にもらったパンチで、帰らぬ人に・・・。
千堂(小林滋央)とのチャンピオン戦を控えたまま死んでしまった大樹は、千堂を呪い殺してまでも彼との対戦を叶えようとするが、イズコは呪い殺せば再生の道もなくなり二度とボクシングは出来なくなると言う。
選択を悩む大樹にイズコは3分間だけの肉体を与える。
その肉体とは千堂と練習試合をする川田の肉体・・・自分を殺した人物の体を借りて、千堂と3分間だけ戦うってわけね。
川田の肉体で千堂に殴られ痛みを感じ、生きている感触、ボクシングを出来る喜びを感じる事が出来たのかな?
大樹がいつも頭をかく癖があるというのも、後半で恋人・真知子(高橋かおり)に川田の肉体を借りながらも、大樹の存在を知らせるものになっていたなんて・・・。
大樹を殺してしまって以来パンチが打てない川田にとっても、3分間だけ入ってきた大樹が千堂を殴る事で戦う勇気を取り戻すきっかけになったかもしれない。
殴られても殴られても、一撃で千堂を倒す事を諦めず、1ラウンド終了間際に放ったボディー、そして最後はアッパーでKO!
綺麗なKOで、これなら納得して選択をできるでしょうって感じだったわ。
今回、やたらイズコに笑顔が多かったのも珍しかったね。
拳でしか語れない大樹だったからこそ、川田の肉体を借りた3分間に拳で真知子に自分の存在、自分の生き方を伝える事が出来た。
あたくし、涙してしまいました。(ToT)ウルウル

そして、今回の「お逝きなさい」のカッコよかったこと・・・。
再生の道を選んだ大樹がイズコの顔面寸止めでのパンチを出すと、それに対しイズコも大樹に寸止めのパンチ。
そしてその拳をすーっと再生の扉へ向けての「お逝きなさい!」。
っかーーーーーーーー!釈ちゃん、カッコいい!
しびれました!ちょっといつもとはテイストの違う感じもしましたが、個人的には好きだったな。

第七死
「タイムカプセル」
脚本:小川智子
演出:鶴田法男

現世を彷徨うって選択は、一番難しいよね・・・作る側としては。
今回はその「現世を彷徨う」という選択だったわけですが、その選択には納得できました。
クラスメートにさえあまり憶えてもらっていないような、印象の薄い遙(柊瑠美)が野球部の少年・時田に恋をして、大人になった時田(津田寛治)と再会した時は自分は死んでいる状態という悲しいストーリー。
しかも、恋をした時田が掘った落とし穴に落ちて、そのまま見つからずに亡くなったんですから、かなり悲しい死だと言えるでしょう。
一旦は呪い殺す選択を考えた遙だけど、やはり恋心を抱いた相手を殺す事は出来ず、結局は現世を彷徨うという選択を・・・。
再生の道を選べば、自分という人間が存在した事を自分ですら忘れてしまう。
遙は自分が確かに生きたという短い時間を忘れたくなかったのよね。
そういう考え方もアリ!だな・・・と思った。

そして呪い殺されそうになって遙の魂と向き合った事で、時田も教師としてのやる気を出せたし・・・。
タイムカプセルを開けた中から最後に出て来た「サンキュー!」のボールは、イズコ(釈由美子)からのプレゼントかもしれないね。
時田が人生をやり直すための・・・。
遙も大好きな学校で、時田が人生をやり直していくのを見つめていくことに幸せを感じるんだろう。
イズコの「彷徨える永遠の旅へ・・・お逝きなさい!」は少し寂しそうで、でも、遙を笑顔で見送って・・・素敵なシーンでした。

第八死
「予言」
脚本:田辺満
    小川智子
演出:中原俊

ちょっと今までとは違って、怨みの門に何度も来る人がまだ死んでないという状況だったりするのが面白かったんだけど・・・。
占い師のかの子(渡辺えり子)は、そら(高橋真唯)が自分と同じ日に死ぬと予言。
自分が死ぬ前に何とかそらを助けたいかの子は、そらを狙う男・安藤(デビット伊東)の前に現れ、そらを殺すのをやめさせようとして逆に刺されてしまう。
まだ死んでいないものの、動けなくなった自分の代わりにかの子はイズコ(釈由美子)にそらを見張ってくれるように頼む。
まぁ、そうやってイズコが現世へ現れるんだけど、どうも安藤と安藤がゆすってる絵本作家の川村(沢村一樹)がそらの両親が亡くなった件に関係してるみたい。
川村がそらに言った「これからも君を見守っていたい」という台詞が、背後にはそういう意味があったんだろうな・・・と思わせるものだったけど。

それにしてもかの子はそらを助けるために、死ぬ前から安藤を呪い殺す選択をしてたのかしら?
オペ室で危険な状態に陥ってる自分の体を見下ろしながら、周りの医者たちに「早く死なせて!」と言ってるかの子の魂が面白かったけど・・・。
結局、あの選択は死ぬ前にしちゃったのにイズコが受け入れたって事かしら?
それとも「早く死なせて」の願いが届いて死ぬ事が出来て、死んだ途端に呪い殺す選択をしたの?
ちょっと時間の流れがわかりにくかったような気がするけど、思った通りにそらを守る事が出来て晴れ晴れとした表情でイズコの前に現れたかの子は良かった。

でもでも、生き延びたはずのそら先生が、何故か怨みの門へ・・。
結局、誰かに殺されちゃったってこと?(^^;
来週が最終回ということで二話構成だった分、まだ話が見えない部分もありますね〜。
門番失格とまで言われたイズコの今後はどうなるんでしょうか?(^^;

最終死
「宿命」
脚本:田辺満
演出:中原俊

最終回のサブタイトル「宿命」で、つい「砂の器」を連想してしまうのが哀しい。(^^;

いい最終回でした。
これだけ最終回に納得がいくと、途中多少ぐだぐだの回があったとしても帳消しに出来てしまうんだよね。(^^ゞ
そら(高橋真唯)を殺したのは翔(沢村一樹)だった。
そして明らかになったそらの過去。
両親を殺した犯人グループに翔も安藤(デビット伊東)もいたんだけど、他の二人がそらの悲鳴とともに焼け死んで、残された二人はそらの前から逃げたのね。
翔が自分の両親を殺したグループにいたと知ったそらじゃ、一旦は呪い殺す選択をする。
いやぁ、翔の上から鳥の羽が降ってくるのも怖かったけど、窓ガラスに張り付いてるそらが一番怖かったよ。(^^;
結局、呪い殺すなんて事はできなくて・・・。

悲鳴をあげると目の前の人が焼死するというのは、そらの力ではなくそらを守るために誰かがその人を呪い殺していたからだったのね。
最初の犯人二人はそらの両親が彼女を守るために呪い殺し、安藤はかの子(渡辺えり子)が守ってくれた。
w(゚o゚)w オオー!、そういう事だったとは・・・。(ちょっと感動)
そらは気付いてなかったけど、いつも誰かが自分を生かそうとしてくれていた。
そして現世ではそらの死の原因を解明しようと必死になってる、天野(森本レオ)の姿が・・・。
あぁ、感動しちゃったなぁ。
自殺しようとする翔に、イズコ(釈由美子)に頼まれた大地(小林翼)がそらからの伝言(「あなたを許している。子供達のために絵本をたくさん描いて。」)を伝えるのも、天野が翔を止めに行くのも、すべての人物の繋がり方に納得がいったわ。
翔もそらを殺すつもりはなかった、だけど目の前で焼死する安藤を見た時、そらが怖くなってつい飛んできた安藤のナイフを握りしめてしまったら、そこにそらが・・・という事で、翔の怯えた気持ちも理解できたし・・・。
天野の「あんたは生きなさい。死んで償うつもりがあったら、生きて償って下さい。生きて、生きて、生きて苦しんで下さい。」という台詞に涙。(・・,)グスン
そして、そらは再生の道を選択。
何よりも良かったのは、そらの選択を見届けた後のイズコの涙と、そのイズコに再生の道が与えられた事。
生まれることすらなく、怨みの門の門番として死者の選択を見届けてきたイズコの再生。
いやぁ、ぐっと来る最終回でした。
満足!満足!
スカイハイ2は初回と最終回が好みでした。良い最終回をありがとう♪

 

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