昨日の友は今日の敵?

作:相良敦子
P:古川法一郎

主題歌:

第1回
「嫁姑にご用心」
脚本:相良敦子
演出:磯智明

これは面白そうだと思ってたんだけど、予想通り面白い!
嫁姑ものというと、専業主婦の姑さんとキャリアウーマンの嫁の対立を思い浮かべてしまうんだけど、このドラマはそういう意味では立場が逆。
姑の早苗(草笛光子)が女性誌の編集長としてバリバリ働いてきたキャリアウーマンで、定年退職で仕事を辞め家に入ることになった。
嫁のあや子(浅野温子)は家事全般をそつなくこなす専業主婦、早苗が家にいる事になり、念願の製菓学校への入学を決意する。
あや子は早苗が家にいてくれるのだから、自分もこれからは外へ出て自分のやりたい事をやらせてもらおうと思っての事だったんだけど、早苗が家事を何も出来ないなんて知りもしなかったわけよね。(^^;
いやぁ、これまで姑さんと言えば家事の大先輩で、家の中の細々した事に関しては頭が上がらないと思っていた嫁の立場からすれば、このドラマの設定は実に気持ちいい!(爆)

定年退職で、これからは家のこともやると言ってた早苗が、いきなり夕飯を作ると言い出したけど、買い物は自由が丘のスーパーへタクシーで往復だし、高そうな食材をわんさか買い込んできて、それをまともに使えもしないし、高級で手の込んだロールキャベツなんか作ろうとして、しっかり失敗してるあたりに笑いが止まらない。
しかし、あや子にしてみれば、早苗に家の事を任せて、製菓学校へ通わせてもらおうと考えていたわけで、そうなるとこの家事におけるダメダメっぷりはネックだよね。(^^;
家事の事でいちいち「あぁでもない、こうでもない」とお小言言われるのも辛いけど、家事全般が苦手な姑さんというのも、ある意味辛いかも・・・。

楽しく見られる嫁姑もののようで、またしてもNHKの所謂「裏月9」と言われるドラマが楽しみになってしまいました。
草笛さんは相変わらずカッコいいし、浅野温子さんは「共犯者」とは全く違った普通の主婦だし、いつもはニヒル(死語?)な役が多い加藤雅也さんがちょっと頼りないあや子の旦那さん役で配役も面白い。
あと、初回でちらっと「アルピニスト野口健」が出たのが、個人的には嬉しかった♪
家事が出来ない早苗を見て、あや子は姑に家事を覚えてもらおうと決意したみたい。
次回、どんなことが起きるのか楽しみだわ。

第2回
「お姑さん躾ます」
脚本:相良敦子
演出:磯智明

早苗さん(草笛光子)、張り切って家事を頑張ろうとするのは良いけれど、洗濯機は壊すし、ゴミの日は間違えるし失敗だらけ。
たぶん、ああやってキャリアウーマンとして社会で頑張ってきた女性の中では、多少なりとも家事というものを「単純作業」と思ってきた部分があると思うのよね。
だから、きっと一日中バリバリ働いていた頃と比べたら、楽にこなせるわ・・・と思ってたんじゃないかしら?
家事に疲れた早苗の言葉で「やってもやってもわいてくるって感じ」というのがあったけど、まさに家事なんてそうなんだよね。
しかも社会に貢献している実感は少なくて、達成感も得られない。
一日の仕事が何時で終了って事もないし、考えてみれば家の仕事だって馬鹿にならない。

あや子(浅野温子)がケーキ教室に通い出し、料理に自信のない早苗は孫たちを連れて高級レストランへ・・・。
後でやって来たあや子が、家事を任せた初日にこんな状態で驚いちゃうんだけど、私だったらちょっと嬉しいかもな♪
自分がケーキ教室に通い始めたお祝いだなんて、本当は料理するのが面倒だったからにしても、嬉しかったりするじゃない?
美味しい料理を食べられるし、自分だってお教室に通い出した初日に、多少なりとも家事から解放されるしね。(^。^)v
早苗さんが連れ出してくれたんだから、たぶん代金も早苗さんが払ってくれるんだろうし・・・。(⌒^⌒)bうふっ

あや子は今まで自分がやって来た家事の段取り通りにはいかなくて、イライラし始めたみたいだけど、あや子と同じ専業主婦の私でも不思議と家事が苦手な早苗さんを憎めないわ。
それは早苗さんが「今まで私は社会でバリバリ働いてきたのよ!」って威圧的な態度に出る事もないし、きちんと家事の大切さや大変さを認めてくれているからだと思う。
会社から家の中に生活する場所が変わっても、早苗さんの前向きな態度は見ていて気持ちが良いわ!

あや子にはいつかケーキの腕前を磨いて、お店を持ちたいという夢があった。
でも、それを聡(加藤雅也)に話した時、「趣味と仕事は違う」と半分酔っ払ったような聡に言われて・・・。
(゚ー゚)(。_。)ウンウン、こういうのって腹が立つよね。
趣味を仕事に繋げたいっていう夢を見ちゃ悪いんかい!(怒)
「これからは自分のことは自分でやって!」と言い放ったあや子の気持ち、じゅーーーぶん理解できちゃったわ!

第3回
「あなたは家族じゃない」
脚本:相良敦子
演出:高橋練

早苗さん(草笛光子)の慣れない家事を、孫たちが手伝ってあげてるのが微笑ましい。
だけど、さすが外でバリバリ仕事をこなしてきた早苗さん、家事のコツだってすぐに身に付け、どんどん上達・・・それどころか、キッチンをぴかぴかに磨き上げたり、自分流に整理整頓したり。
あや子(浅野温子)にとっては、それはあまり面白くはないのね。
すっかり任せられたら安心してケーキ教室に通えると思ってたはずなのに、早苗さんが家の中の事を取り仕切っているようで寂しくなっちゃうのかな?
ちょっとわかる気はする。
子供たちも、早苗さん、早苗さんだしね。
本当は恵まれた状況なのに、そういういいところは見えなくて、悪いところばかり気になっちゃうのかしら。

あや子はお菓子の先生(こだま愛)に、将来お店を持ちたいと打ち明けたんだけど、その途端先生の態度が変わっちゃったね。
先生はそんなに甘いものじゃないと、最初にきっちりわかって欲しかったんだろうけど、あや子にしたら先生は「そうなの?じゃあ、頑張ってね。」と応援してくれると期待していたのかもしれない。
これはショックだよね。
その日の実習は、失敗しちゃってたし・・・。
でも、それを復習しなきゃいけないって、家でわんさかシュークリーム焼いちゃってさぁ、それをお姑さんである早苗さんがそのままやらせてくれてるってーのが、ありがたいじゃないの〜。
朝だって寝坊しても起こさずにいてくれて、朝食には復習に作ったシュークリームの山を見て、自分から「これを食べよう」って言ってくれるなんて、本当にいいお姑さんだよ。
あや子も何が不満なんだろう・・・って思っちゃうけど、実際自分があや子の立場だったら、そんなもんかもしれないなぁ。(^。^;)
お菓子の先生といえば、光太郎(田中健)が出前で偶然出会ったのが先生だったけど、この二人この先恋愛モードになっていくのかもしれないね。

長男・保彦(生田斗真)の進路問題で、あや子と早苗が衝突しちゃって、事態は最悪。
せっかく、それなりにうまくいってた嫁姑の仲だけど、簡単に亀裂が入ってしまって残念だわ。
あや子の気持ちも早苗さんも気持ちもわかるけど、第三者として見ていると、やっぱ早苗さんって良い姑さんだから、ちょっとそっちに味方しちゃいそう。
聡(加藤雅也)の転勤話も出て来たというのに、家の中がぎこちなくなっちゃって・・・。
こういう時、旦那さんは辛いよね。
妻にとっては年下の亭主だし、母にとっては息子だし・・・。
どっちにも頭が上がりませんわな。(^^;

第4回
「家族バラバラ」
脚本:相良敦子
演出:高橋練

それなりにうまくいってたはずのあや子(浅野温子)と早苗(草笛光子)が、保彦(生田斗真)の進学問題でモメて、あっさり敵に・・・。
一つ屋根の下で顔を突き合わせている家族だからこそ、こういう時の修正って難しいわよね。
早苗さんは奈良へ一泊旅行のはずが、一緒に行くはずだったお友達の急なキャンセルで行き場を失ってしまう。
そんな中、偶然出会った定年後の男性との会話がよかったね。
女性は定年しても家の中にする事がたくさんあっていいなぁ・・・。
男は定年後、やる事がないし、家を訪ねてくる人もいない。
まぁ、この呟きがすべて当てはまるとは言えないだろうけど、女は家事がある分マシなのかも・・と思ったわ。
その家事でさえ、手を出せなくなってしまった早苗さんを思うと、やっぱ可哀想よね。

そしてなかなか聡(加藤雅也)が言い出せなかった、高知への転勤話。
あや子と早苗さんがモメてるのを「いい加減にしろ」と止めたついでに、聡が転勤の事を切り出した。
ところが、誰も聡についていくと言わなくて、これはこれで可哀想だった。(涙)
誰も行かないなら自分が聡と一緒についていくと言いだした早苗さん。
これには、あや子にケーキ教室をやめて欲しくない、今まで家族のために頑張ってきたあや子に自分の人生を歩むということを諦めて欲しくないという、早苗さんの優しい心遣いがあったのね〜。
いやいや、本当に良いお姑さんです。m(_ _)m
早苗さん自身が、自分の人生をしっかり歩んできたからこそ、気遣える事なのかもしれないけど・・・。
これでお姑さんが専業主婦の人だったら、ここまで理解はないかもしれないな。(^^;
自分の息子を大事にして欲しいという気持ちが強いと思うしね。

結局、聡は一人で転勤する事を選んだ。
納得して出した結論だったから、誰も我慢してないのが良かった。
あや子と早苗も一度本音をさらけ出した事で、仲直りする事が出来たし、めでたしめでたしと思ったら・・・。
今度はあや子の母・しげ(加茂さくら)があや子の家に転がり込んで来た。
ある意味、お姑さんより実の母の方がわがままだったりするのかもね。(笑)
このドラマを見ていると、あや子さんが凄く普通の主婦としてきちんと描かれているところに共感持ててしまいます。
家族のために家庭を守ってきたけど、ちょっと子供も大きくなってきたら、自分を試すなら今が最後のチャンスかな?と思ってやる気が出たり・・・。
でも、やっぱ今までやって来た家事が、すっぱりとは切れなくて葛藤があったり・・・。
あや子の場合は、せっかく早苗さんという良いお姑さんに恵まれているのだから、ぜひぜひケーキの道も頑張ってほしいな。
お店を持つのが無理だとしても、一度自分なりに頑張ったという実績が今後の人生に影響あると思うのです♪

第5回
「泣きたい夜」
脚本:相良敦子
演出:磯智明

やっぱ早苗さん(草笛光子)が、とっても魅力的で良いです!
いつも、そこにある何かにしっかり目を向けていて、自分らしく無理のない生活を送ってて・・・。
嫁のあや子(浅野温子)の意見も聞く耳を持ち、あや子の母親・しげ(加茂さくら)が来ればその話も聞き、孫たちの話にも耳を傾ける。
そして、いつも押し付けがましくない、的確なアドバイス。
もーーー、私もこういう姑が欲しい!(爆)

麗子先生(こだま愛)と光太郎(田中健)の関係は、あっさりあや子の知るところとなりましたね。(笑)
光太郎の相手が40過ぎのキャリアウーマンだと知って、しげは家を飛び出して来たんだけど、これも結果的には幹夫(愛川欽也)が迎えに来て円満解決。
ちょっと年老いた自分の両親が、目の前で仲良くしてる光景っていいよなぁ・・・と思った。
しげを迎えに来た幹夫が、しげの首に自分がしていたマフラーを巻いてあげる自然な仕草に、ちょっと(ToT)ウルウルしちゃったよ。
とりあえず、しげも麗子と会う気持ちになったようだし、最終的には結婚しちゃうんでしょう。(笑)

保彦(生田斗真)は予想通り、遺跡の発掘調査を手伝い出したね。
でも、まさか早苗さんまで発掘作業のお手伝いをするとは・・・。
ご飯の用意だけして、さっさと発掘現場へ戻った早苗さんの事を、「なんで、ああ元気なんだか・・・」というあや子の台詞には笑っちゃったよ。
ほんと、その台詞のまんまだわ!(爆)
ちょっとした言い合いをしちゃったゆうか(渋谷飛鳥)も家を飛び出し、夜の発掘現場には保彦・早苗・ゆうかが・・・。
ゆうかを探しに来たあや子がいるとも知らず、孫たちにいかにあや子が家族の中で大変な役割をしているかを話して聞かせる早苗さん。
そして「助けてあげなきゃ・・・」という一言。
もう、こんな良い姑さんはいないよね〜。(涙)

単身赴任の聡(加藤雅也)が突然帰ってきた理由も気になるところ!
もう来週は最終回か〜。
光太郎と麗子の問題、ケーキコンテスト、戻って来た聡・・・と盛りだくさんな内容になりそうだけど、あまり詰め込んだ感じがしないような最終回になってると嬉しいな♪

最終回
「涙のにんじんケーキ」
脚本:相良敦子
演出:高橋練

(゚ー゚)(。_。)ウンウン、このドラマらしく締めくくってくれて良かったよ。
ずっと光太郎(田中健)の嫁は店を守ってくれる人を・・・と拘っていたしげ(加茂さくら)が、麗子先生(こだま愛)を受け入れたのも、あや子(浅野温子)が聡(加藤雅也)と暮らす事を決めたのも、早苗さん(草笛光子)が保彦(生田斗真)と家に残る選択をしたのも、すべては家族にはいろんな形があっていいという気持ちにみんながなれたから。
家族が家族を思いやる気持ち・・・素敵です。

コンテストに出すケーキを「にんじんケーキ」にしようと提案した早苗さん。
恋人に想いを伝えるのも、家族に愛を伝えるのも同じことなんだよね。
あや子の家族を想う気持ちがいっぱい詰まったにんじんケーキに、早苗さんも手伝ってデコレーションを施し、いざ!コンテスト!というところで、洋介(須賀健太)がクリームをペロリ!とやっちゃうのも、もうお約束としか言い様がなかったけど、そういうのも含めて見ている視聴者は笑顔になれるドラマだったわ。
結局コンテストの受付時間には間に合わなかったけど、「そこを何とか・・・」と必死に受付で頼み込む早苗さんにも(ToT)ウルウルしちゃったよ。
あや子もあっさり諦めたけど、たぶんコンテストにケーキを出品することより、早苗さんがそこまで自分のためにしてくれた事が嬉しかったんだろうな。
コンテストに参加する以上の満足を得られたんだと思う。

そして、いつも勝手に突っ走ってるイメージの強い早苗さんが、最後まで素敵に突っ走ってくれたよね。
にんじんケーキの写真とレシピを勝手にクオレに送っちゃって、それであや子がアイデア賞だって!(^。^)v
ただ、送った雑誌がクオレってとこで、早苗さんのイキがかかってないのかちょっと勘繰ってしまうけど(^。^;)、早苗さんのことだから正々堂々と応募したんでしょう。
こういう姑さん、本当に素敵です。
もちろんお嫁さんのあや子も家族と自分のために夢を持ち続ける姿勢が素晴らしいと思うけど、やっぱこのドラマは早苗さんなしには語れないわ。
こういう風に年を重ねても、いつも何かに興味を持ってパワフルに生きてみたいなぁと思った次第です。m(_ _)m

 

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