離婚弁護士

P:長部聡介・瀧山麻土香
主題歌:「心の旅人」 hitomi
挿入歌:「What Am I to You」 Norah Jones

第1回
脚本:田渕久美子
演出:光野道夫

まずまず面白かった。
あまり予備知識とか事前にそのドラマについて調査したりしない私は、「離婚弁護士」というタイトルで主役の天海さんが離婚した弁護士なんだろうと勝手に思い込んでいたんだけど、全く違ったわね。(^^;ゞ
大手の法律事務所で頑張ってきた弁護士の貴子(天海祐希)は、同僚の広澤(竹野内豊)と独立し共同事務所を立ち上げる予定だった。
その独立初日に広澤の姿はなく、来るはずのスタッフも顧問契約も片っ端からキャンセル。
その広澤は何食わぬ顔で、元の事務所でパートナーに昇格してるし・・・。
裏切られた気持ちでいっぱいの貴子が自分の事務所に戻ると、依頼人が・・・。
しかし、その依頼は「離婚」の代理人。
「ショボイ仕事は受けない」と追い返してしまう貴子。

企業専門でやって来た貴子には、離婚問題なんてちゃんちゃらおかしいわ!って感じかしらね。
そういう高飛車な女弁護士だと、結構嫌われてしまいそうなんだけど、それがそう見えなくしてあるところに好感が持てます。
二度目の依頼も「離婚」。
そっか、だから「離婚弁護士」なんだ!(気付くの遅すぎ!)
しかし、相手方の代理人が広澤だと聞いて、今回はつい引き受けちゃうのよね。(笑)
引き受けた後に、本屋で離婚についての本を買いあさってたり・・・そういうところに貴子のちょっとボケた部分を感じられて、それがいいんだと思う。
(゚ー゚)(。_。)ウンウン、こういう役は天海さんにぴったり!
脇で登場してるミムラさんも、本当にどんどん磨きがかかる感じよね。
今じゃカタさもとれて自然だし、クルクル変わる表情も魅力的!
佐々木蔵之介さん、玉山鉄二君、そして今回のラストで登場した津川雅彦さんでガッチリ固まった感じがするし、ちょこちょこ出てくる陣内さんもいい感じ。

広澤に裏切られたと思ってたけど、結局は貴子のミスを事務所が許す代わりに広澤に残る事を打診したようで・・・。
そうなると裏切ったどころか、広澤に助けられたことになるんだよね。
毎回、いろんな離婚のケースが出てくるのかな?
法廷シーンはあまり見られないみたいだけど、それはそれで楽な気持ちで見られていいかもしれない。
私的には初回の印象は「新しい風」より、こっちがいいかな?(^^ゞ

第2回
脚本:林宏司
演出:光野道夫

どう見ても派手で元ホステスの奈緒(中越典子)が、慰謝料一億円を別れた男・大手会社の会長・加々美(林隆三)から取りたいと言えば、奈緒が金持ち相手にふっかけてるとしか思えないんだけど、実はそんな二人の間にきちんとした恋愛関係があったというのが証明された話だった。
奈緒は慰謝料を取りたいと貴子(天海祐希)に依頼して来たのに、いつの間にか「手切れ金」って名目に変わってることが許せなかったり、それで貴子を解任すると言い出したり・・・。
私は加々美会長の事をずっと疑いの目で見ててm(_ _)m、やたら紳士な態度で貴子に接しているのも、庶民が集うような飲み屋で飲んでるのも全部作戦だと思ってたんで、最終的にやっぱいい人だった加々美会長にアラ(・・?って感じで拍子抜け。(^^;ゞ
慰謝料を取る代わりに、奈緒の留学費用を「奨学金」として受け取る話にこぎつけるとはさすがですが、今回の功労者は紀三郎(津川雅彦)だよね。
何だか侮れない人材が揃っちゃったのかもしれないわ・・・あの事務所。(笑)

「ご法度」という言葉が時代劇みたいって奈緒が貴子をバカにしてたけど、それにキレて「拙者・・」とか言ってる貴子が面白かったし、そんなやり取りを見ながらオロオロしてる大介(玉山鉄二)も可愛い♪
(゚ー゚)(。_。)ウンウン、まずまず面白い。
ただ、途中で毎回のこういう展開に飽きてしまわないか、ちょっと心配。
隠されたメインストーリーみたいなものがあれば、かなり面白くなりそうな気がするけど・・・。

第3回
脚本:林宏司
演出:田島大輔

(ToT)ウルウルしちゃいましたわ。
今回のケースは離婚して父親・浩志(吹越満)が親権を取って、息子・翔太(岡田義慶)を育てていたのに、そこから一方的に母親・真純(河合美智子)が翔太を連れ去ってしまったというもの。
それで人身保護請求の訴えを浩志が起こすんだけど、浩志の代理人に柳田(佐々木蔵之介)、そして翔太の代理人に貴子(天海祐希)が就任。
子供にも代理人を立てるなんて無知な私は知りませんでした。
でも、こういう場合に子供から他人が本心を聞きだすって、本当に難しい事だと思うわ。
翔太の場合は特に、どちらかの親を嫌ったり恨んだりしていない分、余計に本心を話してくれないんだよね。
子供にとって、親はどちらも大切で、いきなりどちらか選択しろと言われてもそれは選べないだろうなぁ・・・。
仕事も家事も子育ても完璧な父親に対して、家事もこなせない母親。
浩志の完璧すぎる家事もちょっと息苦しいかな?と思ったけど(^^;、真純のダメ母ぶりもちょっとね〜。(^。^;)
でも、スーパーで買ってきたハンバーグを焼くのにも、ひっくり返すタイミングを僕が教えてあげなきゃ・・・と思う翔太に「男」を感じました。(*^。^*)
決して父親の事も嫌いじゃないけど、何一つ満足に出来ない母親を放っておけないという翔太の気持ち。
貴子は一緒にゲームセンターに通ったり、バッティングセンターに通ったりする中で、依頼人である翔太の気持ちを聞き出すまで、打ち解けていったんだよね。
10歳の子供相手ながら、きちんと「私の依頼人」と認め、母親と暮らしたいという気持ちを聞いた後に、「後は私に任せて!」と言った潔さ!
いやぁ、もうカッコよかったです!
そんなカッコいい貴子が自宅にサウナスーツを隠し持ってるあたりが、また魅力的なキャラだなぁと思ったりして。(笑)
結果としては、翔太が母親と暮らしたいという気持ちを優先すべきだという事になったけど、これだけ翔太に思われてるんだから真純には頑張ってほしいと思う。
両親のことをどちらも愛しているのに、どちらかとしか一緒に住めないという事が本当は一番可哀想。
別れずにいられたら、良かったのに・・・と、ちょっとせつなくもなりました。

第4回
脚本:林宏司
演出:田島大輔

あぁ、今回の話は好きだったぁ。
ただ、アップ・・・だけど、さらに寄ってアップの連続みたいなカメラワークは気をつけないと酔いますね。(苦笑)
テレビの画面に近付いて見ていると気持ち悪くなってしまうので、画面から離れて観る事をおすすめします。m(_ _)m

18歳の雅人(斉藤祥太)と16歳の夏樹(邑野未亜)の結婚問題。
てっきりこの婚姻についてだけのストーリーかと思っていたら、若い二人だったがために不動産売買における詐欺にハマってしまって・・・。
ここらへんの法律が絡んだ部分が、実に興味深くて面白かった。
未成年だけど結婚していたら「成年擬制」とやらで大人だとみなされるとか、それを逆手に取った不動産屋(相島一之)が、賃貸物件を探しに来た雅人たちに格安の物件の購入を勧めるあたりとか、「へ〜ぇ」って感じだった。
夏樹は見た目あんな風だけど、難しそうな契約書類をこっそりデジカメで撮影しているあたり、やっぱ頭は悪くなかったよね。
デジカメで撮影していることに誰も気付いてなかったというのが、ちょっとドラマだなぁとは思ったけど、そこはおいといて・・・。(^^;ゞ

格安物件が暴力団ばかりが住む物件だったとか、その事実を書類に記載していたか否かで最終的には夏樹が撮った写真が証拠になるわけだけど、最初にこの件を担当(?)していた大介(玉山鉄二)に泣きつかれても突き放していた貴子(天海祐希)が、自分に依頼が来た時点で「私の依頼人よ」と言って引き受けるところや、ガタガタうるさい雅人に「子供は黙ってて!ここからは大人の出番よ!」と言ってのけるところは、さすが天海姉さん!って感じのスカッとするカッコよさ!
最後は不動産屋に雅人をバカにするな!と声を荒げる夏樹の健気さ、そんな夏樹に「雅人をよろしくお願いします。」と言う雅人の母親(キムラ緑子)でホロッとしました。

ベタといえばベタだけど、これはこれでOKなんじゃないでしょうか?

第5回
脚本:林宏司
演出:光野道夫

今回はストーカーの話もあって、ちょっと今までとは違って感じちゃったわ。
ストーカーに悩む千里(りょう)が女性誌に載っていた貴子(天海祐希)に依頼に来て、内容証明バーンと送りつけて、さっさと解決しちゃったもんだから、次は離婚問題も・・・ってな感じで千里の依頼が続いちゃって・・・。
千里自身が本当に別れたいのかどうなのかもはっきりしないもんだから、貴子も苛立ってしまうんだよね。
女性誌に載ったことで、他の取材も増えてたし・・・。
しかし、「取材なんて・・・」って態度だったくせに、取材当日にビックリするほど濃いメイクで小指を立てて現れた貴子には笑ったわ。

千里のストーカー問題は解決したと思ったら、今度は貴子がストーカーの被害に遭うようになって、てっきり犯人は千里を付回していた岩尾(デビット伊東)だと思ったわよ。(^。^;)
ストーカーされてた人間が、今度はストーカーする側になってしまうというのは、よくあることなのかしらね?
千里がストーカーで驚いちゃった。
実は紀三郎(津川雅彦)がいつもいい事言うんだけど、いつも一番冷静でそれなりの知識もあって、何となく信用できる存在だよね。
今回も千里がストーカーになってしまった原因を「話を聞いて欲しかったんじゃないですかね〜」と、実に冷静に分析してたし・・・。
それもでしゃばりすぎずに、上手にアドバイスするのが好きだなぁ。

紀三郎さんのさりげないアドバイスで、テレビの打ち合わせをパスして千里と向き合った貴子。
こうやって自分に向き合ってもらった事で、千里も満足したんだろうね。
貴子が言った「自分の脚で立たなきゃ、周りも支えられない」という言葉は良かった。
ただ単に優しくしたのでは、千里のためにもならなかっただろうしね。
そういうキッパリしたところが、やはり貴子の魅力でもありますなぁ。

第6回
脚本:武田樹里
演出:松山博昭

女というのは厄介な生き物でして、人を羨んだり妬んだり、負けん気も強くてあからさまな嫌味を言ってみたり・・・。(^。^;)
そんな女性の友情の難しさを描きつつ、最後はそんな難しい友情だって成立するという事へこぎつけて、個人的には好きだったなぁ。

法律が絡む部分の話は遺言書と財産贈与について。
いやぁ、大人になっても知らないことがあるもんですなぁ。(私だけ?)
母親の連れ子であるリカ(MEGUMI)は、その母親の再婚相手の栄介(平田満)とは養子縁組をしない限り法律上の娘とは認められず、相続権がないんだとか・・・。
「へ〜ぇ」って感じでした。
母親の再婚相手なんだし、父親じゃん!と思ったら法律ってそんなに単純じゃないんですね〜。
末期癌の栄介が家や財産をリカに残そうと、リカの親友・香織(ミムラ)に頼んで遺言書を作成しようとするが、リカに見つかり破られてしまう。
そうやって遺言書が作られないまま栄介が死亡。
父親に末期癌だという事を知られたくなかったリカと、実は栄介は全部知っていたという事を隠していた香織。
友情にもひびが入っちゃって、おまけに栄介の兄弟が全財産を取り上げようとしていて・・・。

一方では貴子(天海祐希)も友達・美佐子(鈴木砂羽)と久々に再会して・・・、でもお互い自分がいかに人生において成功しているかを嫌味ったらしく自慢し合って、「女の友情なんて面倒なだけ!」なんて貴子の台詞もあったりで。

栄介と養子縁組がされてなかったリカが、財産を譲り受けるためには「死因贈与」が認められる事と解決法が見つかったのはいいけど、いかにも・・・な内容の手紙のやり取りはちょっとデキすぎだったような・・・。(・・;)
「お父さんがいなくなったら、この店も財産もリカが守っていかなきゃならないんだから」
「そうだね、私が守っていかなきゃならないんだもんね」
なーんてーのは、ちょっとね。( ;^^)ヘ..

この手紙が存在した事で死因贈与が認められれば、栄介の兄弟の取り分はゼロって事で、貴子は他の財産を譲歩する事でリカが家と店を譲り受けられるように和解の道を選んだ。
すべての財産をリカに・・・という事になれば、相手も黙ってないだろうし、裁判になれば費用も時間もかかるから、この和解は一番の解決策だったのでしょう。
それにしても紀三郎さん(津川雅彦)、今回も何気に活躍してますよね。
絶対にタダモノではないと思うのですが・・・。

最後にリカと香織の友情を見守りながら、貴子が美佐子に電話をしたのも良かった!

第7回
脚本:林宏司
演出:田島大輔

内縁関係で30年という夫婦の妻・織江(吉田日出子)が、夫・秀雄(藤村俊二)を訴えると言い出した。
入籍したい織江と、拒む秀雄。
秀雄の戸籍上の妻はすでに亡くなっていて、二人の娘・涼子(あめくみちこ)がいるだけ。
秀雄がもう長くはないらしいなんて話が出てくると、どうしても遺産目当て?なんて思われてしまうけど、相続を放棄してでも籍を入れてもらいたいという織江の真意を、貴子(天海祐希)が理解しようとしていくあたりが良かったなぁ。
秀雄の検査の承諾書に内縁関係の自分ではサインできない・・・それが入籍したい理由かと思ったら、話はさらに展開を見せて実は織江自身が脳腫瘍で手術が必要だったというもの。
年老いていく自分と秀雄の二人暮しを案じて、お互いがお互いの手術の同意書にサインできる関係になりたかったんですかね?
身内のサインが必要なら秀雄には娘の涼子がいるわけだし、織江は自分のために入籍したかったのか?と、またまた穿った見方をしてしまうんだけど・・・。( ;^^)ヘ..

遺産の取り分について、ビアード・パパのシュークリームを使ってわかりやすく説明しているところなんかは、なかなか良かったと思う。

織江さんの手術の承諾書に、秀雄が自分と同じ姓にして記入し、手術室に向う織江に「入籍しようね。指輪も買おうね。先に逝ったら承知しないからね。」と秀雄が声をかけるところは(ToT)ウルウルした。

全体的には吉田日出子さんと藤村俊二さんの飄々とした雰囲気が、独特の空気を作り出していて面白かった。
ただ、貴子が活躍したというよりは、熟年夫婦が二人で勝手に解決していったような・・・。( ;^^)ヘ..
まぁ、最後は織江さんが指輪をして秀雄と幸せそうに結婚写真に納まっていたり、その写真を涼子がにっこり見ていたり・・・で、円満に終わったから良かったよ。

第8回
脚本:林宏司
演出:光野道夫

うーん、泣いちゃったよ。
紀三郎(津川雅彦)さんって、いつもは貴子(天海祐希)に的確なアドバイス出して、さり気なくフォローして、タダモノではないな・・って感じだけど、娘・博美(戸田菜穂)の前ではただの父親で・・・ってところがよかったよ〜。

博美が不倫していると上司の妻に慰謝料請求の内容証明を送りつけられて・・・。
上司の奥さんについた高沢弁護士(生瀬勝久)が、また面白キャラだったよね。(笑)
しかし、不倫というのは法律の上では不貞行為があったかどうかだけなんだね。
さすが法律!(笑)
その不貞行為が上司と博美の間になかったって事を証明するって・・・いやぁ、難しいよ。(・・;)
高沢が出してくる様々な証拠を、ひとつずつ潰していくしかないなんて・・・。
そんな中で高沢が最後に出してきた証拠が、箱根のホテルの領収書。
そのホテルの話が出てから、急に博美は示談を申し出るんだけど、それには理由があったのよね。
本当はその日、博美が誘われていた。
でも、最後の最後で踏みとどまって待ち合わせ場所には行かなかった。
なのに、その日の日付でホテルの領収書が存在するって事は、上司は博美の代わりに誰かを誘ってお泊りしたって事だもんね。
そんな男に愛想が尽きたって事だわさ。(`ヘ´) フンダ!!!
縁が切れるなら、示談だっていいって思ったんでしょう。
しかも、箱根のホテルに行ったのって、博美の後輩の美穂(星野有香)だったし・・・。
いやぁ、もう何て上司なのかしら?

博美と上司に不貞行為がなかったとわかって、これで一件落着かと思えば、娘の潔白を証明しようと必死になった紀三郎に博美がキレちゃったり・・・。
こういうのを見ていて、親子って難しいなぁと感じてしまいました。
博美の誕生日を祝おうとレストランで一人待ち続けている紀三郎さん。
ケーキのクリームが証明で溶けても、ポケットの中に隠したプレゼントが見えていないか気にして・・・。
うーん、泣かせるよなぁ。

博美は仙台へ出向になってしまい、見送りに行った紀三郎さんがやっと渡したプレゼント。
もう立派な大人の娘にオルゴールを渡すんだけど、オルゴールから流れるハッピーバースデイの曲にあわせて歌う紀三郎さんで、涙がぽろり・・・。
そして電車に乗り込む博美の頭を愛しそうに撫でる紀三郎さんで、また涙・・・。
難しいけど、結局分かり合えてしまうってーのも、また親子。
なかなか、ええ話でした。(ToT)ウルウル

しかし、最後の親知らずでビル崩壊はどうなんでしょ?(笑)
面白いといえば面白かったんだけど、ちとやり過ぎではなかろうか?(^。^;)

第9回
脚本:林宏司
演出:松山博昭

行方不明の夫・芳樹(小木茂光)と離婚して、誠(池田成志)と結婚したいという相談にやって来た留美(南果歩)。
芳樹は9年前に事業に失敗して失踪、3年前に誠と知り合った留美は真希(小池梨緒)という女の子を出産したが、そのまま出生届を出せば芳樹との間の子供になってしまうため出生届を提出せず、そのため真希には戸籍がない。
もうすぐ小学校入学を控える真希のためにも、まず芳樹との離婚を成立させ、誠と婚姻関係を結び、真希の戸籍を手に入れたい。

芳樹が長年行方不明のため、離婚はあっさり成立すると貴子(天海祐希)は読んでいたんだけど、今回は法律上問題がないことでも人の心に問題が残っているというのが、よく描かれていたと思う。
離婚の話が進むにつれ、何となくぎこちない態度の留美。
その態度を見て、本当は離婚したくないんじゃないかと疑う誠。
留美の携帯にたまにかかってくる公衆電話からの無言電話。
行方不明の芳樹の存在が、新しく家族を築こうとしている留美と誠を不安定にさせていくんだよね。

貴子が芳樹を探し出し、公示送達の期限が明日に迫る中、裁判所に来て欲しいと告げるんだけど、芳樹は「自分は友人だ。でも、(芳樹が)生きているなら行くでしょう。」と答えるにとどまった。
翌日、一日中裁判所で芳樹を待つ貴子と留美・・・結局現れることはなかった。
現れなかった事が返事なんだなぁと思う。
「生きているなら行くでしょう。」と言ったのに、実際には来なかったというのは自分はもういないと思って欲しいということなんじゃないのかな?
夫婦として生活をともにした留美には、会わずとも芳樹の心が伝わったんじゃないだろうか?
だから、ああやってさばさばとした表情でケリをつけられたんだと思う。

時間を気にして待っていた誠が、留美に出会った頃にそれしか作ってやれなかった「かっぱ巻き」を出してあげるところも泣けたなぁ。
「いい思い出は残る」と言って、芳樹といた頃の事を留美が忘れていないと思っていた誠だけど、かっぱ巻きの思い出だって留美にとっては「いい思い出」なんだと思う。
これから、真希と一緒に「いい思い出」はどんどん増えるだろう。
芳樹が姿を現さなかったことは、最後の優しさだったりするのかもしれないね。
まぁ、じゃあ電話すんなよ!って気もするんだけどさ。(^^;ゞ

一方で真希の出生を証明するため、カルテを探していた大介(玉山鉄二)のエピもなかなか良かった。
一人で仕事を任されて、頑張って真希が生まれた産婦人科の院長まではたどり着いたけど、50年分という膨大なカルテの中から、たった一人のカルテを探し出すところでは誰かの助けが欲しくて・・・。

今回は貴子が足を使って芳樹を探し出したり、大介を他の面々が手助けしたり、事務所がまとまっていく風景が見られて良かったんだけど、こんな時に山岡(陣内孝則)が貴子に事務所をたたんで一緒に新しい事務所へ行かないか?なんて、とんでもない誘いを。(・・;)
これだけガッチリ固まった事務所なんだから、今さらたたむってーのはないでしょ?と思うんだけど・・・。(^^;ゞ

ゴキブリのエピも本筋を邪魔しない程度に面白くて、なかなか楽しかったなぁ。

第10回
脚本:林宏司
演出:田島大輔

最終回へ向けての二話構成で、セクハラ問題に貴子(天海祐希)の引き抜きを絡めて、込み入った話に・・・。
山岡(陣内孝則)に持ちかけられた事務所の移籍話。
それを世話してくれる弁護士で十和興産の法務部部長・木崎(西岡徳馬)。
そんな中、貴子の事務所に来たのは、その十和興産の社長・小沼(岡田真澄)にセクハラを受けて子会社へ出向させられたから訴えたいという由里(鈴木紗理奈)。
同じ十和興産という会社で繋がってしまって、貴子がどうするか?が見ものだったけど、さすがは貴子姐さん!
自分の出世よりも弁護士として一人の人間の手助けをする方を選びましたね〜。

会社の人に話を聞いても、どうしても由里の話と食い違ってて、かなり由里の分が悪い感じがするけど、大きな会社だけに会社の力が強すぎて、みんな逆らえない雰囲気になってるんだなぁ。
いやぁ、恐ろしい。
由里の証言通りなら、密室で20分も触られるようなセクハラ行為が、会社の力でなかったことにされようとしてるんですから・・・。
訴えられたら困るからって、由里の恋人まで調べた上で木崎が「裁判になれば何があったのか、事細かに知られる。」と、由里に半ば脅しのような事を言ってるし・・・。
本当に汚いね〜。

私もね、相当気が強い女なんですが、電車の中で痴漢に遭った時、声が出せませんでしたよ。(^^;ゞ
必ずこういう問題が取り上げられると、「何故、抵抗しなかった?」とか「何故、大声を出さなかった?」とか言われますが、本当に恐ろしいと感じた時、声も出せないし抵抗も出来ないもんですわ。
どうして被害者である由里が、過去に派手な生活をしていたとかそういう事で、逆におかしな目で見られなきゃならないんでしょうかね?

んで900万の・・・まぁ、退職金とは言いつつ和解金で手を打とうとした会社側。
木崎が言った「今、ゴミだって金払って引き取ってもらうでしょ?」って、その台詞に腹が立ったわよ!
由里が出向させられた子会社のトイレが男女兼用だった事を見て、会社の質がおかしいと感じた貴子は、一度は木崎の脅しで裁判をやめようとした由里に裁判じゃなくても闘う方法はあると助言。
結局、合意書は破り捨てられ、ここから貴子の巻き返しが始まるって感じだね。

いやぁ巻き返しはいいんだけど、ハンサムなラクダ(貴子命名)こと柳田(佐々木蔵之介)が引き抜きにあったり、自信をなくした大介(玉山鉄二)が退職願を握りしめてたり・・・。
貴子自身が事務所を移る話をきっぱり断わったのに、事務所の面々がこんな時にこんな事で・・・大丈夫でしょうか?(^。^;)

予告の香織(ミムラ)の台詞、「ラクダが逃げました!」には大笑いしちゃいました。

最終回
脚本:林宏司
演出:光野道夫

本当に最後の最後まで貴子(天海祐希)はカッコよかったです。

ラクダ@柳田(佐々木蔵之介)が退職届を置いて行った事で、先を越された大介(玉山鉄二)は用意していた退職願を出せず・・・。(^。^;)
セクハラの裁判を起こす事を嫌がる由里(鈴木紗理奈)の気持ちを考え、相手側を交渉のテーブルにつかせるために貴子が選んだ手段は、株主総会で社長・小沼(岡田真澄)の解任動議を出す事。
そのために必要な全体の1%の株を保有する株主の委任状を集めなきゃならないんだけど・・・。
全体の1%はおよそ25万株、株主一人あたり1000株として250人分の委任状をわずか3週間で集める、しかも柳田はいなくて弁護士は貴子だけという難しさ。
「やってみなきゃわからない」と諦めないところが、男前な貴子らしくて惚れそうだったわよ。(*^。^*)
それにさぁ、柳田が「何のためにそんな・・・」と聞いた時の貴子の即答ぶりにも感激!
「何のため?依頼人のために決まってんでしょーが!いくら相手が大きな会社だからって、セクハラで泣いてる女の子一人救えないで、どの面下げて弁護士だなんて言ってんのよ!」
ひゅ〜〜〜♥カッコい〜ぃ♥

貴子もカッコよかったけど、あと9万株分の委任状が必要って時に、10万株の委任状を持ってリチャードソン澤田法律事務所を辞めて舞い戻った柳田もカッコよかったわよ。
「あの事務所、濃すぎてね〜。コーヒーが・・・。」ってキマったのはいいけど、この一言のためにこれからずっと香織(ミムラ)に薄いコーヒーを飲まされる事になるんだよね。(^^ゞ
それにさぁ、由里に「裁判を出来ないというのは、弁護士にとって弾を持たずに戦うようなものなんです。」と言いに行くところもね〜、何だかじ〜んと来ちゃったよ。
「裁判は極力避けます。だけど裁判をする覚悟をもらえませんか?」
くーーーー、「弾は込めなくていいから、銃を持たせてはくれねーか!」って意味合いですなぁ。(どうして、そんな物騒な解釈をする?>自分)

自分にできることを考えて、女子社員に何度も何度も話をしてもらいに足を運ぶ大介も良かった。
このドラマって法律云々より物事を諦めない姿勢や、仲間を思う気持ち、そして困った人にそっと手を貸す優しさなんかがメインなわけで、それが最終回は特にきちんと出てたよね〜。

そんなことにうっとりする中、由里に謝罪してきた小沼。
まぁ、この男がそんな素直に謝るわけないと思ったら、本当にポーズだけで合併したら今までにいた秘書たちも結婚してやめてもらって、派遣のもっと若い子が・・・とかぜんぜん懲りてない!
しかし、この小沼の一言が失敗だったよね。
由里に裁判をするほどの覚悟をさせ、他の秘書室の女子社員の気持ちを動かした事で、小沼が窮地に追い込まれるとは・・・。
木崎(西岡徳馬)も貴子に「そこまで社長を信じていいのか?」と切り込まれ、最終的には貴子に丸め込まれた感じだったなぁ。(^。^;)
盗聴が見つかったというハッタリで、最後は社長退任に追い込まれた小沼。
人の気持ちを考えず、自分の欲を満たすためだけにどんな手でも使って来た男の哀れな最後でしたなぁ。

木崎が社長の椅子に座る事で、貴子との交渉通り由里を秘書室に戻し、他の秘書たちも異動はナシ、そして何より大きな事は十和興産の顧問に貴子の事務所が一任されたこと。
すごい手腕だ!(爆)
「尊敬できない者の下では働けない!これが私のポリシーです。」と最後の最後で手を引いた山岡(陣内孝則)も、貴子の事務所で働くことになり、めでたし、めでたしって感じですな。
天海姉さんの男前ぶりで、見終わった後にスカッとするドラマでした。
一生懸命になったら、なりふり構わず頑張ってる貴子の姿に何度も感動したものです。
「やる前から諦めちゃうの嫌いなの。」
スカッと潔い元気をもらいました。
ありがとう!間宮貴子・・・・&ラクダもカッコよかったよ!(笑)

 

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