前編
脚本:吉田紀子
演出:中江功 |
こういうSPものは、連ドラの名場面をつなぎ合わせたりしがちなんだけど、今回のコトーSPはそういうところが見受けられなくて嬉しかった。
ただ、連ドラからのファンにちらちらとわかるアイテムみたいなものが散りばめられてて、それは結構たまらないもんがあったよ。
だって、冒頭からあきおじの藁草履だよ。(涙)
コトー先生(吉岡秀隆)が自転車で一本道を走る姿で、すでに(ToT)ウルウルしちゃったし(^^ゞ、重さん(泉谷しげる)が娘さんからもらったジャンパー着てるのとか、コトー先生が船酔いのおまじないをちゃんとしつつも、いまだに船酔いしてるのとか・・・。
あぁ、「Dr.コトーだ!」と当たり前ですが、しみじみしてしまいました。
東京から島の小学校に赴任してきた小沢先生(光石研)。
その娘・ひな(尾崎千瑛)にひと目惚れした剛洋(富岡涼)。
剛洋が本土の中学校を受験して、将来は医者になりたいという夢を持っている事に悩む剛利(時任三郎)。
う〜ん、久々の剛利も相変わらず浅黒くてカッコよかったわ。
そして、息子の将来を考え学費を工面するために船を売ろうと考えるあたりも、何だか泣かせるよね。
やっぱ島の漁師としては、息子にも同じ道をたどって欲しいもんだろうけど・・。
そして、後半で一気にたたみかける様に彩佳(柴咲コウ)の母・昌代(朝加真由美)が脳内出血で倒れるというエピへ。
いやぁ、もうこの話は正直辛かった。
個人的な事ではありますが、私も父を脳内出血で亡くしております。
今回の彩佳や正一(小林薫)とは少し違うかもしれないけど、倒れられた後に家族が後悔する気持ちというのが痛いほどわかるんですわ。
正一は自分が酔っ払って寝てしまっていた事を悔いるだろうし、彩佳は診療所が忙しかったからと母が電話で頭痛を訴えたのに、「そのぐらい・・・」と相手にしなかった事を悔やんだでしょう。
しかも、彩佳は看護師だから余計に自分を責めたのでは・・・。
私の場合は、親とはすでに離れて暮らしていたんだけど、父親が倒れる数日前に私の留守番電話に長々とメッセージを残していて・・・。
その留守番電話、マイクロカセットを使ってたんで結構長い時間録音が出来たんだよね。
メッセージの内容は、まるで作文みたいで・・・近所の様子とか季節の移り変わりとか、まぁ当時の私にとっては「何言ってんだか・・・」って感じで。
結局、たった一回聞いただけでメッセージを消去しちゃったんです。
それから数日して父が倒れ、そのまま・・・。
あのメッセージは父の最後の言葉だったのに、それをあっさり消してしまった事をあれから10年以上経った今でも後悔してる私。
そんな自分にとっては、昌代さんが倒れてからの家族の悲しみが何とも辛かったんですわ。
家族って永遠のものだと勘違いしがちなんだけど、特に予期せぬ時に家族が倒れたりしたらどうしていいのかわからない。
情けないぐらい、対応できなくなってしまう。
そんな姿が彩佳にも正一にも垣間見れて、何だか泣けてしまいました。(・・,)グスン
後編はもっといろんな事が起きるようで、今日以上に目が離せなくなりそうな予感。
昌代さんのオペがうまくいきますように・・・とお祈りするしかないけど、予告でちらっと映った車椅子を押す男性の姿が気になります。 |