ビギナー

P:山口雅俊

主題歌:カーペンターズ ♪トップ・オブ・ザ・ワールド

第1回
脚本:水橋文美江
演出:水田成英

新人のミムラさんが不安ではあったんだけど、意外と気にならなかったかも・・・。
ただ、ミムラさんの演技力をカバーするためかどうかは定かでないけど、やたら心の声を使ってたのが引っかかっちゃったけどね。

まぁ医療ものとか法律ものってーのは惹かれる方なんで、これも興味深く見てしまいそうなんだけど、今回は司法試験に受かった人たちが司法修習生として研修を受けるところがドラマになってるらしい。
司法修習生の中でも何かと問題のありそうな8人が、初回ですでに「仲間」として結束を固めたようで、次回からそれぞれのキャストにスポットが当たったりしていくのかな?

教材となる判例について、テンポ良く8人が議論しているシーンが見せ場だったりするのでしょうが、あまりにテンポが良くてちょっと理解できないかも・・・。( ;^^)ヘ..
再現VTRのようなものを挿入して、どんな事件だったかを伝えようとしてたけど、それもあえて簡単な図式とかの方が良かったのかもしれないなぁ。
・・・と、うだうだ言いつつも、ここのところの低迷する月9の中では案外期待できそうかもしれない。
初回で一気に「仲間」意識を持った8人というのは早いようにも思ったけど、全く違った経歴を持つ8人が、これから同じ道を目指して奮闘していくのはいいんじゃないかな?
本音を言えば、この8人がここまで来る過程というのも面白かったと思うんだけどね。
みんないろんな生き方してて、何をきっかけに、そしてどれほど頑張って司法試験を突破したのか・・・そこからじっくり見たかったです。
「きらきらひかる」「カバチタレ」の匂いを感じる初回の印象でしたが、この二作品ほど当たるかは微妙な感じ。

第2回
脚本:水橋文美江
演出:水田成英

初回ではそれほど気にならなかったミムラさんの演技が、何故か第2話で気になってしまった。(^。^;)
心の声のシーンでの表情だけで内面を表すところ・・・やっぱこういうシーンで演技力のなさが出てしまうのだろうか?
今回はやたら「わざとらしさ」が目に付いて、ちょっと引っかかったなぁ。

んで、法律の話のようで事件の謎解きのようなストーリー。
男Aと男Bが賄賂の受け渡しをしたらしい現場にいたC子さん。
男Aに好意を持つC子さんの証言が曖昧で、そこに信用性があるかどうか・・・ってな事だったけど。
またまた「仲間」な8人(しかも今週は「アホヤンズ」と命名までしてる)が、C子さんの気持ちになって、その曖昧な部分から推測される事柄を紐解いていくんだよね。

私も森乃(松雪泰子)が言うように、何故C子さんが言われるままベッドに黙って横になっていたかが気になったよ。
いくら好きな男にそうしているように言われたからって、再現VTRのように本当に黙って横たわってる姿って違和感あるもんね。
でも、そうやって消したテレビの画面に映る、AとBの姿を見ていたとしたら納得はいくわね。
それを確かめるために、一緒にホテルの一室に行き、案件の通りに実行してみようとする桐原(堤真一)と森乃。
この二人、いい感じだわ〜。
オダジョー好きな私だけど、鈴希(奥菜恵)や由子(ミムラ)と絡んでる羽佐間(オダギリジョー)より、森乃と絡む桐原に魅力を感じるかも。(^^ゞ

んで、その羽佐間に好意を寄せる由子。
うーん、ミムラさんにもうちょっと演技力があれば、鈴希の側で「泣けば?」なんて言ってるオダジョー見て、キュンとしてる由子の気持ちが伝わるんだけどなぁ。
そういう大事な部分がイマイチだったような・・・。
個人的にはこのドラマに恋愛部分はあまりいらないので、そういうシーンよりもっと「へ〜ぇ」と納得しちゃうような法律の部分をお願いしたいもんですわ。

第3回
脚本:水橋文美江
演出:川村泰祐

あぁぁぁぁ・・・だんだん辛くなってきちゃったなぁ。
もっと法律関係に的を絞ってほしい。
恋愛方面は、このドラマの中であまり魅力を感じない・・・桐原(堤真一)と森乃(松雪泰子)を除いては。
羽佐間(オダギリジョー)・由子(ミムラ)・鈴希(奥菜恵)の三角関係になると、どう見てもミムラさんの演技力が他の二人についていってないんだよね。
何があっても、お目々パチクリ状態でお人形が喋ってるみたい。

少女A子ちゃん連れ去り事件についての審議は、なかなか興味深いものもあった。
目撃者の供述が、ワイドショーの放送後に急に同じマンションに住むBさんが犯人と決め付けていく様子。
あやふやな記憶が、どんどんワイドショーによって確実なものという認識に変わっていくのは、確かにあるかも・・・と。
そう考えると、やはり報道のあり方、受け止め方って難しいな・・・。

ただね、この審議の場面でいつも気になるのが、やたらみんなが私情を挟む事。
今回は黒沢(横山めぐみ)が、主婦の立場から主婦Zの気持ちを代弁してたし、初回では由子がテレフォンオペレーターの話とかしてたよね。
確かにそういう人の立場を理解するのは大切だと思うけど、あまり肩入れすると審議が偏ってしまいそうで怖い。

あと、主婦Zが言った「おじいちゃんの介護用のオムツを両手に持っていたので、少女A子ちゃんを抱きしめてあげる事もできなかった」というのは、私だったら引っかかるなぁ。
両手にオムツを持っていても抱きしめられるし、本当に少女A子ちゃんを思ってあげるのだったら、オムツは地面に下ろして抱きしめてあげればよかったでしょうに・・・。
両手がオムツでふさがってたので・・・という理由は、何だか解せん!
そういう事をいいながら、犯人の記憶も曖昧で、ワイドショーでミスリードされて供述する主婦Zに信頼性があるかというと・・・私はないと思うのですが。(^^ゞ
何だか他にもいろいろあったと思うけど、個人的に妙に主婦Zが気になってしまって、そこから先は頭に入らなかったわ。(^^;

第4回
脚本:水橋文美江
演出:川村泰祐

見てる間は、(゚ー゚)(。_。)ウンウンと頷きながら「なるほど〜」と思って見ていたのに、見終わった途端「んで、おじいさんXの話って何だった?」って感じで飲み込めてない私。(^^;
やっぱ、いろんな説明の台詞が早いんだよ〜。
そのおかげでテンポはいいのかもしれないけど、これだけ法律用語が出てくる話を即座に飲み込めるかというと、かなり難しい。
実はそこを飲み込みたかったりしてるから、もうちょっとゆっくり説明して下さいって思っちゃうんだよなぁ。

今回は「権利の乱用」は乱用してはいけないって話。
宇奈月温泉事件の話は、あぁなるほどって感じだったけど、肝心な男YとおじいさんXの話がどうもしっくり来なかったんだよなぁ。
おじいさんXが畑に行くのに使っている道が、男Yが公共施設を建設しようとしている土地に含まれているって話から、何でおじいさんXは建設に反対するのか・・・というあたりの話だったと思うんだけど。
おじいさんXの畑から、孫が通う小学校が見えたという事実が、そこまで重要な事なんだろうか?
おじいさんXにとって、確かにそれは楽しみであったかもしれないけれど、客観的に見てそういう理由があるから、そこに公共施設を建てられないという話にはならないような気がする。
もちろん、それを除いての町が男Yに土地を売って、またその男Yから土地を買うというのはどうよ?と思ったけどね。

まぁ、今回はそういうのより、桐原(堤真一)と森乃(松雪泰子)の「焼き鳥問題」の方が面白かったわ。(笑)
「焼き鳥の串を外したら、ただの鶏肉の焼いたやつ」だとか、「焼き鳥の所有権はだれにあるか?」だとか、よくもこう何でも法律に結び付けて考えられるなぁと・・・。
そうやって日々学んでいるのかもしれないね・・・修習生の皆さんは。
最後には桐原と森乃の焼き鳥問題も和解することが出来て何より!
出てくる教官が、修習生に何か教えるというより、うまく彼らの考えを引き出そうとしてくれていて、そこが気持ちいいですね。
こういうところの教官だけでなく、学校の先生たちがこういう風に引き出す授業をしてくれたらいいのにな・・・と、関係ない事を考えてしまったわ。(^^ゞ

第5回
脚本:水橋文美江
演出:水田成英

今回はなかなか面白かったと思う。
司法修習生たちが弁護研修に出かけた先で、楓(ミムラ)と桐原(堤真一)が任された事件。
ビラ配りしてて道交法違反で逮捕された大野(虎牙光輝)の逮捕が、不当逮捕じゃないのか?ってこと。
ビラの内容が問題だったんじゃないか?とか、それじゃ単なる道交法違反で逮捕されるのはおかしいんじゃないかとか、身近な問題だからこそ興味深く見ることができたわ。
結局は、そのビラの内容が銀行の貸しはがしに問題を投げかけるような内容で、それをたまたま受取った行員が上司に連絡、そこから警察へ・・って感じで大野さんは逮捕されたわけで、確かに他にもたくさんビラやティッシュを配っている人がいる中で、彼だけが逮捕されるのは疑問だよね。
その裏にどんな事情があったとしても、「道交法違反」での逮捕はしっくり来ないじゃん!
これを不当逮捕だと証明するために、いかに道でたくさんのものが配られているかを証拠として集め、その中で大野さんだけが逮捕されることの不当さを実証しようとした楓たち。
たぶん、こういう事を実際の弁護士がやってのけるかと言えばそれはないと思うのよ。
だけどね、楓が言ってた「私は弁護士じゃありません!修習生として今出来る精一杯のことをしてみたい。」という言葉には、今回頷いちゃったのよね。
途中でみんなが真面目にこの問題について論じている中で、桐原が一人でおはぎを3つも食べてるところは笑っちゃったなぁ。
なんせ、画面上では桐原に矢印ついてるし・・・。(笑)

この証拠の品が驚くほど集まって、その中で大野さんだけが逮捕された事の不当さが証明されたのは良かったし、最後その証拠物件をちゃんと片付けるように重松(大杉漣)に指示された楓というオチもよかった。

あと、セクハラオヤジみたいな弁護士(中丸新将)から学んだ「通常甘受すべき程度の不利益」を逆手にとった黒沢(横山めぐみ)もスカッとしたし、研修先の弁護士に自分のことは報告書に「アホでした」と書いてくれと言い放った羽佐間(オダギリジョー)も気持ちよかった。
実際の弁護士がそんなに真っ正直にやってたら、たぶん金にはならんのだろうが(彼らも慈善事業ではないので)、ドラマの中だから理想論みたいなものが成り立ってもいいんじゃないかと・・・今日は思った。(あくまでも「今日は」ってのがミソ!)

第6回
脚本:水橋文美江
演出:松山博昭

森乃(松雪泰子)を「ネエさん」と呼ぶ、今日子(室井滋)という女性が現れた。
いやぁ、森乃と今日子の間では「日常茶飯事」だったという体を張ってのケンカ・・・凄かったわ。( ;^^)ヘ..
後ろから森乃を羽交い絞めにしてる今日子だけでも凄かったのに、みんなの視線を一瞬そらした隙に。「ふざけんな!このあまぁ!」みたいなドスのきいた森乃の台詞とともに、ゲホゲホとみぞおちあたりを押さえてうずくまってる今日子。
さ〜すが「ネエさん」ですな。(爆)

今回は今日子が見かけたケンカで、一切手は出さず口を出した事が問題になるかどうかという話。
「やれ!やれ!」とけしかけたのが、知り合いのシンちゃんに対する言葉ではなく、殴られてばかりの男Yさんに向けたものだったって事がポイントだったみたいだけど、私としてはそれ以前に今日子の行動に疑問を感じちゃったのよね。
男Yさんの勤めるジュエリーショップで、自分の誕生日に男Yさんが「お似合いですよ」とYさんが作ったブレスレットを腕にはめてくれたのがきっかけで恋に落ちたわけでしょ?今日子さんは・・・。
その14万もするブレスレットを自分のお金で買って、それ以来、男Yさんに頻繁にメールや電話や差し入れしたって言うんでしょ?
怖いよ〜。
男Yさんにしてみれば今日子さんはお客さんじゃん!
そのお店がどの程度の金額の品物を主流に売ってるのか知らないけど、14万のブレスレットっていったら、安い買い物じゃないでしょう。
そういう品物を買ってくれたお客さんを無碍にもできないだろうし、男Yさんも辛い立場だったと思うよ。
それで、ケンカの時に「やれ!やれ!」だろう?
いや、もちろん今日子さんにしたら、それは男Yさんを応援してたわけだけど・・・。
「やめんなよ!やめんじゃねーよ!男だろ!」も男Yさんへの励ましなんだろうけど、やっぱそういう風に男Yさんが受け止められたかというのは微妙だよなぁ。
まぁ、今日子さんが発した言葉がシンちゃんではなく、男Yさんへのものだったと説明できれば、それで今日子さんは罪に問われずにすむみたいだけど、それ以前の問題のような気がしたのは私だけ?(^。^;)

昔、ワルだった頃の生活をきっぱり断ち切ろうとしている森乃と、そんな森乃を慕っていったのに突き放された今日子という構図はきっちり描かれていたけどね。
それにしても、ちょっとだけ見せられたワル時代の森乃ネエさんの姿。
頭にカーラー巻いたまま、鍋の中の・・・一杯のかけそばかな?を食べるカットや、今日子と一緒に店の看板蹴っ飛ばしてるカットを見て、こういう松雪さんも見たいなぁと思ってしまったわ。(^^;ゞ
それにしても、やっぱ桐原(堤真一)と森乃のシーンはいいよね〜。
この二人のつかず離れずな関係や、時としてお互い子供っぽくなるところが、とっても面白い!
楓(ミムラ)と羽佐間(オダギリジョー)の関係も、これぐらい見応えがあるといいんだけどなぁ。

第7回
脚本:水橋文美江
演出:川村泰祐

今回の事件は考えさせられちゃったよ。
「殺してください」と妻B子(広岡由里子)に頼まれて、妻を殺した男A(三井善忠)の話。
つつましく暮らしていた夫婦、B子が友人の借金の保証人になってしまい、男Aがその借金を支払った。
そこでB子が脳梗塞で倒れ、男Aの勤めていた工場も閉鎖。
仕事を求めて上京するも、住み込みで働けるはずだったところは他の人が雇われており、職もなく、住む所もなく、所持金も少なく・・・。
悲惨な話だよね。
そんな中で妻に「殺してください」と頼まれた男Aが妻を殺したのは、「殺人罪」か「同意殺人」か?
たぶん、この夫婦の話を聞いて、「何て可哀想に・・・」と思うのが大半で、最後に男Aがコンビニで買ったたったひとつのアンパンも、妻に食べさせてあげたと考えるのが普通なんだと思う。
でも、桐原(堤真一)や松永(奥菜恵)みたいに「(男Aは)人を殺しているんだ」という考え方もあるんだなぁ・・・と思ってみたり・・・。
桐原が男Aの気持ちを理解しようと、新聞を買い込んで公園でダンボール敷いた上に新聞紙を毛布代わりに寝てるのは、「おぉ、そこまでやるか?」と思って感心したんだけど、森乃(松雪泰子)が言った「あなたは自分で新聞を買ったんでしょ?」って言葉を聞くと、寒空の中くしゃくしゃの新聞紙を拾って集めてる人の気持ちを理解するには至らないかな・・・とも思ったわ。
最後にアンパンを食べたのが男Aか、妻B子かで、この事件の印象は大幅に変わってしまうわね。
アホヤンズの大半が「アンパンは男Aが妻B子に食べさせた」と考える中で、桐原が言うような「男Aは妻B子を殺して、一人でアンパンを全部食べたんだ!」って考え方だって否定はできないわけで・・・じゃあ、もしも最後に夫婦がアンパンを半分ずつ分け合ってたとしたら、この事件はどう受け止められるんだろう?とか、アンパン1個で相当考えちゃうわよ。(^。^;)
希望としては男Aが最後に妻B子にアンパン1個全部食べさせて、妻の願い通り殺したと思いたいけど、確かにそれでも殺人は殺人。
どういう結果が出るのか、しばらくおあずけですね。

第8回
脚本:水橋文美江
演出:水田成英

人が人を裁くという事の難しさ、厳しさを感じました。
男Aさん、いやいや堀池さん(三井善忠)の最終弁論で、最後に彼が話した内容には桐原(堤真一)同様、私も涙してしまったんだけど、そこで「可哀想やん。だから罪は軽くしてあげようよ」なんて風に感情で流されたりしないのが、何とも・・・。
堀池さんの最後の言葉は、「私がやったのに間違いありません。申し訳ない事をしました。」という謝罪の言葉だったけど、それに続く「最後のアンパン」にまつわる部分が涙・涙だったわよ。
堀池さんが心残りに思うことは、最後にわずかな小銭で甘いものが好きな妻・久美子さん(広岡由里子)さんのためにアンパンを買った事。
久美子さんにアンパンを食べさせてやろうとしたのに、すでに彼女には大好きな甘いものであるアンパンすら口にする気力が残っておらず、ただ喉が渇いたと飲み物を欲した。
堀池さんは落ちていた空き缶を拾って、トイレの水道で水を汲み、久美子さんに飲ませてやった。
すると、久美子さんは「あぁ、おいしい。ありがとう。」と呟いた。
最後にアンパンではなく、ジュースを買ってやったら・・・そんな事をベンチに座って朝まで考えていたという堀池さん。
桐原も泣いてたし、楓(ミムラ)も涙をこらえてたし、私もその時は堀池さんが妻をどんなに愛していたかが伝わって、今思えばただただ同情してたんだと思うけど、それでも冷静にこの事件を見つめて、同意殺人が認められないという判断を下した桐原と楓は凄いと思ったわ。
可哀想だから・・・で量刑が簡単に軽くなっちゃダメなんだよね。
最初の部分で言ってた、裁判官が独自に現場へ出向くようなことは出来ないというのも、過剰に感情移入してしまう事を防ぐためかもしれないな・・・なんて思ったわ。
堀池さんが久美子さんを愛していたのは、ゆるぎない事実だと思う。
だけど、衰弱しきって、生きる気力を失っている彼女の「殺してください」という言葉を受け入れてはいけなかったという事ね。
正しい判断力さえ欠いていた久美子さんに対して、いろんな救済手段を取る事なく、「殺してください」という言葉のまま殺人を犯したのは、同意殺人とは言えない。
堀池さんも殺してしまった後、やはり何としてでも妻を救うべきだったと気付いたんでしょう。
だから、服役する事を望んでいるんだと思った。
久美子さん同様、堀池さんもかなり追い詰められていたわけで、そのあたりは考慮の対象にはならないのかな?とも思ったけど、本人が罪を償いたいと思ってるわけで、それは尊重されたと考えればいいのかしら。
なかなかせつない話だったけど、実際に年配のご夫婦が他人や公の救済処置を断わって亡くなってしまうというようなニュースも一時期よく聞かれたわけで、そういう制度を知っていたとか知らなかったとか、それだけでは済まされないものを感じてしまいました。

第9回
脚本:水橋文美江
演出:松山博昭

楓(ミムラ)がだんだんイキイキしてきたような気がする。
相変わらずの天然ボケぶりも、あまりわざとらしくなくて、今回は結構楓のシーンで笑ってしまったし・・・。
今回は検察修習の話で、検事志望の松永(奥菜恵)が楓と組んで、カード詐欺容疑のOL・冬美(京野ことみ)の取調べを行うんだけど、ここでも元OLの楓の方が冬美の心を開かせる力があったし・・・。
まぁ、実際の取調べで自分と同じ立場だった事が検事だからってだけで、容疑者が簡単に口を開くとも思えないんだけどね。(^^;
楓は冬美の気持ちを理解するだけでなく、松永がOLの気持ちをわかってくれる人だと話したり、細かなフォローまで出来るからいいんだよね。
おっとりしてる分、マイペースであまり他人の意見に流されたりしないし、感情で流される事も少ないから、「検事に向いてる」って意見も強ちハズレてないと思うわ。

桐原(堤真一)と田家(我修院達也)が組んで、いつの間にかタメ口たたき合う仲間になってるのも可笑しかった。
でも、森乃(松雪泰子)は弁護士として就職するなら北海道で・・・と、野佐木(石橋凌)に勧められてたね〜。
森乃の過去に配慮してのことなんだろうけど、桐原と同じ東京で仕事したいんだろうなぁ。
「寒いのが苦手」ってごまかしてたけど。(苦笑)

そんなこんなで、今回は事件に関することよりも、修習生たちにスポットが当たってました。
個人的にはホストのジョンが、もうちょっとホストらしかったらなぁ・・・と、妙なところが残念だったけど。(^^;ゞ

第10回
脚本:水橋文美江
演出:川村泰祐

司法修習生である楓(ミムラ)が、結婚式帰りの男性を突き飛ばして引き出物の袋を奪ったという強盗致傷罪で、警察に任意で呼ばれた。
いつもマイペースである意味冷静な楓だから、取調べを受けてても客観的に自分の置かれた立場を検証してて、それが面白かったなぁ。
客観的に見ても、自分がどんどん犯人に近付いていく・・・あれ?みたいな・・・。(笑)
容疑者が自首してくれたから疑いは晴れたけど、念願の(?)取調べのカツ丼も割り勘だとわかって、ちょっと残念だったかしら?

二回試験へ向けてのラストスパートって事で、アホヤンズも徐々に真面目に取り組み始めたけど、羽佐間君(オダギリジョー)はかなり厳しそうね。
でも、くさらずに「5年前も無理だと言われた」って、勉強を続ける姿勢が素敵だと思った。

楓が犯人に間違われた事件を検証してて、黒沢(横山めぐみ)と桐原(堤真一)がキスしちゃったのはビックリ。
でも、そのキスを見ちゃったから、森乃(松雪泰子)がちょっと本気出したのかな?とも思ったりして・・・。
甘いものよりコロッケが好きだと言った桐原に、不恰好な手作りコロッケを持ってくるあたり、森乃のこれまた不器用な可愛さが垣間見れたような気がするわ。
桐原が森乃に渡そうとした誕生日プレゼント・・・何だったんだろう?
「(受け取らなかった事を)札幌で後悔しろ」とか言ってたけど、「後悔しろ」って事は指輪かな?なんて単純に思ったんだけどね。(^^;ゞ

好きな人(羽佐間)にもらった栞を探してて、挙動不審な行動に見られてしまった楓だったけど、みんなが勉強に熱中する中、その栞を見つけて一人にっこりしているのが、楓らしいと思いました。
それにしても終盤に入って、ミムラさんの演技良くなってきましたね。
表情も固さがとれて、自然でいいと思うわ。

最終回
脚本:水橋文美江
演出:水田成英

盛り上がった最終回というわけではなかったけど、何となく最後の指紋の検証でまとめたあたりは好きだったかも・・・。
このドラマの見せ場は、司法修習生のアホヤンズ(笑)が毎回出される課題に、みんなで取り組む姿勢だったと思うのね。
二回試験も終わって、それぞれの就職先を決めることに意識が集中し、みんなで取り組む最後の課題を誰も大切にしない。
そんな中、最後まで楓(ミムラ)だけは今までみんなでやって来た事を大切に思っているというのが、じわじわと伝わってきて・・・。

「マグロの不当表示」に関しては、少し前に実際にどこかのデパートであんな話あったよね?
卸業者がスーパーに「輸入もののマグロ」を「天然国産マグロ」だと偽って売っても、それをスーパーから買った消費者は卸業者を詐欺罪に問えないというのは、説明されればわかるけど、やっぱ納得はいかないかも・・・。

最終回に森乃(松雪泰子)を「姐さん」と慕っていた今日子(室井滋)が出てきたのは、ちょっと嬉しかったな。
街頭でビラ配ってるし、少しずつ生活を改めようとしているのがいいよね。
しかも、見ていた桐原(堤真一)には「姐さんには言わないで」って言ってるし・・・。
もっと胸を張れるようになってから森乃と会いたいって気持ち、よくわかるなぁ。

森乃と桐原の関係は、桐原が誕生日プレゼントの指輪を寝かせてクリスマスプレゼントにしても(笑)、相も変わらず・・・って感じだったけど、そのどっちつかずな距離感がこの二人の良い関係かもしれないね。
今の段階では・・・。
黒沢さん(横山めぐみ)が専業主婦に戻る選択をしたのは、納得でした。
せっかくここまで頑張ったのに・・・という思いもあるけど、やはり子供とべったり触れ合える時間は今しかないものね。
お母さんなりの選択だったけど、勉強は続けると言ってたし、黒沢さんならいつかきっとやってくれそう・・・。
タケさん(我集院達也)が裁判官、松永(奥菜恵)と森乃が検察官、黒沢さんを除いたあとのメンバーは弁護士へ。
進む道も違って、この先会うことがあるかどうかもわからないという寂しさの中で、最後に楓の「5年後に指紋は残っているのか?」という素朴な疑問から、教室に自分たちの指紋を残し5年後に検証することにしたアホヤンズ。
ここでみんなの関係が終わりじゃなく、まだ繋がっていくんだって感じの終わり方は好感が持てた。

ただ全体的にはもう少し最終回の盛り上がりが欲しかった。
ただ、淡々と進んでいって終わった感じが、ちょっと残念だったかも・・・。

 

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