北の国から 2002遺言

原作・脚本:倉本聰
プロデュース:中村敏夫・杉田成道
演出:杉田成道

音楽:さだまさし

前編・後編続けてビデオで見ると、長いのね〜〜( ;^^)ヘ..
そしていい意味で騙された・・・と思いました。
だってさ、「2002遺言」だし予告で五郎(田中邦衛)は苦しんでるし、ガンがどうしたこうしたとか言ってるし、今回で完結するわけだし・・・様々考えても今回は「五郎ご臨終SP」かと思ってたわけよ。(不謹慎なやつ)
ところがどっこい、「遺言」って別に死が近いから書くものでもなし、「遺書」ではなしってことを気付かされたわよ。
「遺言」・・・自分がもし死んでもなお行き続けるものたちへ残す言葉・・・もし、そういう解釈だとすれば、まさに今回の完結編は「北の国から」という長い間愛されてきたドラマから、視聴者への「遺言」なわけよね。
そういう意味では堂々とした引き際だったのではないかしら?

あまりに長いドラマなので、うちのスタイルであるあらすじを追いつつ感想を織り交ぜるという書き方はできないんだけど、どこらへんであたくしが泣いたかというポイントなどをさらりと書いてみますか・・・。(^^;ゞ

まず蛍(中嶋朋子)と快(西村成忠)の親子。
言うまでもなく本物の親子だから自然なんだけど、時折蛍に抱っこされた快君がお母さんのほっぺにチューするシーンが見受けられ、きっと自然にチューしちゃうんだろうなぁと微笑ましくて(ToT)ウルウルした次第です。
そしてやはり母となった蛍の強さ、正吉(中沢佳仁)がどこにいるかわからず一人で快を育てる大変さ、苛立ち・・・そして最後に正吉から住所を連絡する手紙が届いた時の喜び、安堵などは中嶋朋子の演技力を見せ付けられた。

純(吉岡秀隆)と結(内田有紀)。
純の情けなさぶりは相変わらずだけど、意外とやるな〜と思ったのが結役の内田有紀!
凄く強い女性なんだけど、その強さをガンガン前面に出すタイプじゃなく、怖い人相の旦那・弘(岸谷五朗)にも決してひるまず、純がボコボコにされた後、それでも弘と話し合うと出かける時に、猟銃をかまえて純の背後からじっと弘に銃口を向けてる姿は、りんとして美しかった。
さすが弘の父親・トド(唐十郎)が気に入っている嫁だけのことはある。(笑)
そのトド・・・これまた味のあるキャラだったなぁ。
トド撃ちに行って帰って来ず、みんなが迎え火を焚いて心配する中、流氷を歩いて帰ってきた姿は堂々としていて、トドの生き様がすべて出ているようなシーンだった。

五郎としゅう(宮沢りえ)の別れのシーン。
三日も風呂に入ってない五郎のためにお風呂を焚いてあげて、お湯につかった五郎に「純君に手紙書いたの。住所教えて。」と言うしゅうに、優しく「聞いてどうする?置いとけ、俺が出してやるから・・・。」と返す五郎。そして来月結婚すると神戸へ旅立つしゅう。
湯舟の中の五郎と、窓の外のしゅうが繋いだ手が、だんだん離れていくシーンはなかなか泣けたんだよなぁ。(・・,)グスン

中ちゃん(地井武男)に関しては、思い出しただけで泣けてしまうよ。
奥さんのガンが再発したと五郎に告白するシーン、奥さんがまだ元気なうちに五郎が正彦(柳葉敏郎)とすみえ(中島ひろ子)のために廃棄物で作った家を見せようと、夜中にこっそりやって来て、ほのかな灯りの中に照らされるおくさんの笑顔とか・・・。
実際に奥さんが亡くなった後、一人で正彦たちの新居で泣いてる中ちゃんとか・・・。
とにかく辛かった・・・。

そして蛍が正吉のところへ行く、駅での別れのシーン。
本当に恥ずかしいほどに蛍と快の乗った汽車を追いかけて走る五郎の姿と、窓を開けて手を振る蛍の「とうさーーーーーーん!」という叫び!
これにはあたくしも感涙。

五郎の遺言にあった「ここには何もないが自然がある。自然は生きていけるだけのものを食わせてくれる。自然から頂戴しろ・・・。」という言葉は、本当に五郎らしくて・・・というか五郎にしか言えない言葉だなぁと思った。
そして「遺言」の意味をあらためて考えたよ。
私も最初に五郎が言ってたように「遺言なんて財産持ってる人が書くものじゃね〜のか〜?」と思ってたんだけど、将来、純や蛍があの五郎の遺言を読む時が来たら、五郎という親の姿、生き方、そして愛情が感じられる財産になるに違いない。
21年という歳月と、いい意味でその最後に枯れた感じの出たエンディング。
このドラマらしい最後だったのではないでしょうか・・・。

(しかし一番泣けたのは、「ドキュメンタリー北の国から」だったことを、最後に付け加えておこう・・・)

 

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