世にも奇妙な物語 秋の特別編
企画:石原隆・鈴木吉広 P:岩田祐二 |
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「採用試験」 |
+++採用試験+++ 単純な同じフレーズを延々と決まった用紙に書かされたり、テーブルの上に出した両手の上に皿、その上に水の入ったグラスを乗せられこぼさない様にただ耐えるとか、これが採用試験だったらあたしゃ気が狂うよ。 しかも最後はロシアンルーレット! みんな恐れをなして撃てなかったのに、96番と呼ばれる女の子(深田恭子)だけが引き金を引き見事合格か・・・と思いきや、彼女だけが不合格! 実は96番はプログラミングされたロボット(?)だったんだけど、人間として適さないとスイッチを切られてしまう。 将来は人間か、ロボットか見分けのつかないものが、混在する世の中になってしまうんだろうか?と、ちょっと恐ろしくなるドラマだった。 |
「知らなすぎた男」 |
妻(片桐はいり)と別居し、別れようとしている男(佐藤浩市)。 職場の同僚にポジティブに物事を考える事を勧められ、妻に会いに行くとそこには妻とは似ても似つかぬ美しい女性(広田レオナ)が・・・。 そして、また後日、妻を訪ねると今度はまた似ても似つかぬ女性(叶美香)が妻だと言い張る。 ここで男が同僚にそのことを話す時の、「妻がどんどん凄くなっていくんだよ!」って台詞は妙にウケたなぁ。 確かに片桐はいり→広田レオナ→叶美香って構図は、「どんどん凄くなる」って表現がピッタリ! 男が叶美香な妻をベッドインした時に、殿方の大切なところを娘の飼ってるザリガニちゃんが、はさみではさんじゃうとことかコミカルで笑えたんだけど、いかんせん叶美香がね〜。 演技派の浩市さまのお相手させるには、全くの役不足! 体でキャスティングされたんだろうけど、かなりの見劣りで辛かったですわ。 オチとしては片桐はいりが保険金目当てで、広田レオナと叶美香に夫の殺人依頼をしていて、それに気付かぬ浩市様は妻だと思ってる叶美香に再びプロポーズしようと高い煙突に上り、そこで地上で手を振る本物の妻・片桐はいり、広田レオナ、叶美香の3ショットに驚き、死んじゃったというブラックなものでした。 |
「連載小説」 原案:星護 脚本:武井彩 演出:星護 |
小説の書けなくなった小説家(木村佳乃)が、新聞の連載小説を書くために向かいのマンションの異常な男の生活を覗くというストーリー。 あぁ、これには妙に共感した。 何がって?「書けない苦しみ」に・・・。(笑) パソコンの画面の前で「この白い空間を埋めなくては・・・埋めなくては・・・埋めなくては・・・」と苦悩する小説家に、自分を重ねているという身の程知らずな私。( ;^^)ヘ.. この作品もかなりブラックで、結局小説家が見ていた向かいのマンションや、異常な男など存在せず、それはすべて作品を生み出そうとする苦悩の中で、小説家が見た妄想だったというオチ。 実際に犯罪を起こしていたのは、小説家本人。 実際の世界と妄想の世界が判別できなくなるという、そら恐ろしい話でした。 |
「声を聞かせて」 原作:真崎かや 脚本:高山直也 演出:植田泰史 |
声が肉体を捨てるという、何とも恐ろしい話。 外見はイマイチの女の子が、コンパで「君の声っていいね♪毎日でも聞きたい。」と男(加藤晴彦)に言われた事が原因で、声が肉体を捨てる。 そして毎日、毎日、男に電話する。 ところがある日、そんな電話の相手に嫌気がさした男。 彼女(市川実和子)とヨリを戻そうとすると、彼女が乗った車のカーナビの声が例の電話の女の声。 カーナビの誘導に従った彼女は、事故に遭い亡くなった。 おぉ・・・しばらくカーナビ恐怖症になってしまいそうだったわ。 なかなかよかったんだけど、最後に声だけの女に肉体を捨てさせられた晴彦ちゃんが、口なしになってる顔・・・あれがカッパみたいで笑えちゃって・・・。_・)ぷっ 何だか怖がるとこで、笑いが止まらなくなっちまいました。 |
「昨日の君は別の君 明日の私は別の私」 原作:山下和美 脚本:相沢友子 演出:中江功 |
これは泣いちゃったんだよなぁ。 だれでも、「あの時、あっちの道を選択してたら・・・」って思う事あるじゃない? 例えば、「入試の時あっちの学校に行ってたら・・・」とか「あっちの会社に就職してたら」とか「あっちの男と結婚してたら・・・」とか。(笑) その「あっち」な自分が、パソコンの向こうにいて、お互い会話できちゃうわけよ! こりゃ、会ってみたいし話してみたいじゃない? そういう選択肢があった時に、仕事より男(鶴見辰吾)を選んだ明子(藤原紀香)は一人息子がいる主婦。 ところがパソコンの向こうには、バリバリ仕事をしている明子がいて・・・。 私も専業主婦の立場だから、同じような体験したら焦るかも。 でも子供だけが向こうの世界に行っちゃって、そこでアレルギー症状で苦しんでるのに、こっちの世界にいる母親の明子が手を出せないって状況に泣いちゃったよ。 あっちの明子さんはオロオロしてるんだけど、そこで「私が言う通りにやって!あなたはできるわ!あなたは私なんだから!」って、毅然とした態度で指示する母親の姿についついほろりとさせられて・・・。 わりとブラックなオチが多かった今回の「世にも・・・」の中で、最後のこの作品だけは「自分が選んだ道は、決して間違ってないんだよ!」と、ほんの少し勇気を与えてくれるようでよかったですわ。 |
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