つぐみへ・・・

第1章 まず、最初にこのドラマで子供が亡くなってしまうことはわかってるわけで、その上で冒頭の幸せな家族のシーンはこの先この家族が・・・と思わせられて、それだけで涙。
自分と似ている境遇がドラマの中にあると、余計に感情移入しちゃうでしょ?
私、まさにソレでした!

おおまかなあらすじ・・・
丘崎優美(鶴田真由)は夫の孝(仲村トオル)と小学校2年生の娘つぐみとの3人家族。
東京近郊に中古ながら念願の1戸建てを購入し、新たな生活を始めようとする。
引っ越して間もなく、つぐみが歯が痛いと言い出し、優美は歯医者を探して新しい町をさまよう。
偶然見つけた歯医者につぐみを連れて行くと、歯科医の吉村真佐規(金子賢)は高校時代の初恋の人にそっくり。
優しく患者に接する吉村は一見イイ先生だが、過去のセクハラ問題で週刊誌の記者、菅沼涼子(さとう珠緒)に追いかけられたりもしている。

娘を吉村の歯医者に連れて行ったことがきっかけで、丘崎家に不幸な結果が待ち受ける事になろうとは・・・。

吉村からストーカー行為を繰り返される事に怯えた優美は孝に相談。「もう女房に電話をするな」と孝が怒鳴り込みに行き、決着がつくかと思いきや、逆上した吉村はつぐみを誘拐。そして殺害してしまう。

この事件からすべては始まるのだが、これに今後絡んでいく日下部昭次(山崎努)。
所轄の刑事で定年真近の彼の過去も、重要になってくるようです。

パパ役も難無くこなせるようになった仲村トオルさん。
実際の生活でもパパさんですものね。
でも、ホントに自然に父親を演じてらして、この方最近ドンドン役の幅が広がってきたように思います。
渋い山崎努さんのピリリとしまる演技もいいし、近所のおばさん達として出演されてるワキの役者さんも、おなじみの顔ぶれでキャストは最高だと思います。

とにかく第1章だけで、かなりウルウルしちゃいました。
我が家も数年前に家を建てたばかりだし、学年はひとつ違うけど、女の子一人だし・・・。
引っ越したばかりの時の近所の方の目を気にするところや、家のことで精一杯の妻に対して仕事で精一杯の夫、つまらない事で言い争いをする夫婦、それを微妙に感じ取る子供。
すべて、「あー、わかるなあ」って思えちゃうんですよ。
それで、子供が誘拐されて・・・辛すぎます。

ただ、このドラマはあくまでもこの先がテーマなのね。そういう事件に巻き込まれた家族がマスコミに追いかけられたり、ただ事件の被害者として終わっていかない現実をテーマにしてるので、「子供が誘拐されて殺害されてかわいそう」ってだけのドラマとは違うんです。
それを、しっかり見ていきたいと思います。

「リミット」とは、またひと味違う私のイチオシです!
第2章 第1章同様、最初っから泣きっぱなし。
このドラマはきっとリアリティを大切にしてるんだと思う。
真剣な内容のドラマでも、ところどころで「んな、アホな」とか「えー?」みたいな、所詮ドラマじゃん!ってことあるんだけど、このドラマはそういうつっこむスキがない。

丘崎夫妻の会話の内容も、一つ一つの行動も、もし自分がこの立場ならきっとこう言う、こうするって納得しちゃうんだよね。

つぐみちゃんがいなくなって警察に通報する。
公開捜査に踏み切るまでの手順。
妙に淡々とした刑事(近藤芳正)。
もし公開捜査に踏み切って、犯人を刺激してしまったらという優美(鶴田真由)の心配。もし事故だったとしたら、早く探してあげたいと言う孝(仲村トオル)の父親としての気持ち。
すべて、わかるな〜って思うのね。

そんな中で、やはり仕事も放っておけない孝に怒りをぶつける優美。
ここも、両方の気持ちが痛いほどわかるじゃないですか。

母親のカンで吉村(金子賢)を疑う優美。
それをまた、ヘンに勘ぐる孝。
ここら辺もリアリズム、あり過ぎ。

自分でつぐみちゃんを探しに行った優美は、つぐみちゃんが大切にしてた「ぴょん子」のぬいぐるみを見つける。
帰宅して孝に「つぐみがこのぬいぐるみを離すわけない」と必死に訴える。孝は「どこで見つけたんだ?」と聞くが優美は、興奮して同じことを繰り返すばかり。
ここも、涙が出ちゃって・・・そういう場面でも冷静な判断のできる男性と、すぐ取り乱す女性がよく描かれてると、そしてどちらも親として娘の身を案じる姿が、よく出ていて・・・。

実はこの時点ではつぐみちゃんはまだ生きていた。
単に優美と過ごしたかった吉村が、つぐみをさらって注射で眠らせていただけだった。
でも、ストーリーの展開上、先の事は読めてるわけで、とても「生きててよかった」とは思わせてもらえないのです。
案の定、一度家に戻った吉村が見たものは、しっかり目を覚ましてしまったつぐみだった。
もう一度、注射をしようとするが7歳の子供とて、身の危険は感じるわけで逃げ出そうとするつぐみちゃん。追いかける、吉村。
あとの説明は、必要ないでしょう。
悲しいかな、想像できる事はただひとつ。

そして、何もなかったかのようにつぐみの体を公園に運び、捜索に参加する吉村。
でも、吉村に日下部(山崎努)は疑いの目を向けていた。

つぐみが発見され、鉄柵をスカートで乗り越える優美。
そうですよ、母親ですもの。こんな時になりふり構ってはいられません。こういうところにも、このドラマの繊細さ、緻密さを感じます。
「まだ、息がある」
救急車で運ばれるつぐみ。
「しまった」という顔をしている吉村。
孝の猛ダッシュ。(ここだけ、ちょっと「あぶ刑事」思い出しちゃいました。あまりにかっこよく仲村トオルさんがダッシュするので・・・。)

にょろぽんの大好きな山崎努さんが、渋い演技でシメて下さってます。
もちろん、キャスト全部イキてますよね。
あまり好きで無いさとう珠緒さんも、この役はピッタリ。

とにかく「リミット」も幼児誘拐とか扱ってますが、あっちはちょっと遠い世界の話でしょ?
「つぐみへ・・・」は、もしかしたら明日こんな事があっても不思議じゃない、って感じて余計に怖く、余計に悲しいドラマなんです。
はっきり言ってまだ序盤です。
見逃したって方も、ぜひ見て欲しい。
とくに「親」のみなさん。見ていただきたいです。公式サイトであらすじが結構、詳細に書いてありますので、まだついていけますよ。
それから「キャストインタビュー」をぜひ、読んで頂きたい。
キャストの皆さんが、どういう気持ちでこのドラマに取り組んでいらっしゃるのか、よくわかります。(ここも、山崎努さんが渋い事書いてらっしゃるの)

これから、日下部刑事の活躍を期待するにょろぽんです。
第3章 わかっていた事ですが、つぐみちゃんが亡くなりました。
どうしてこんなかわいい子が、何の罪もないのにこんな目にと思いますよね。
両親の悲しみは、ドラマといえども・・・。

吉村(金子賢)はまたしても、白々しく葬儀に参列し、しかもおいおいと泣いてみせて。
それをじっと見ていた日下部(山崎努)。
頼む、日下部刑事。
もう、あなただけが頼みの綱です。

このドキュメントタッチのドラマ。
今回は子供をこんな形で亡くしてしまった夫婦の、その後が詳細に描かれてました。
まずは、葬儀の場面での孝(仲村トオル)と優美(鶴田真由)。
ピョン子のぬいぐるみを棺の中に入れようとする優美。
孝はぬいぐるみを奪い取り、娘が大切にしてたぬいぐるみを自分にくれと言い出す。
亡くなったつぐみに向かい、「パパにあげてもイイ?」と尋ねる優美。
結局、ぬいぐるみは棺に納められることは無かった。
なんか、わかるなあ、この夫婦のやり取り。

そして、病院の看護婦(「命の現場から」で看護婦してる人だったね)や刑事(近藤芳正)、そして葬儀屋(小林進)の仕事としてすべてを行う態度。
丘崎夫妻の悲しみがどうしたこうしたなんて、誰も考えてない。
実際はあんなものなのかな〜と、考えさせられました。

葬儀から数日経っても、悲しみが癒えるわけはなく、それでも立ち直らなければと考えた孝は「つぐみの好きな物でも食べよう」と二人で買い物へ行き、すき焼きを夕食に用意する。
食卓にはつぐみの食器も並べられ、ぐつぐつ煮える鍋を前に沈黙する夫婦。
孝が気を取り直し、つぐみの皿に卵をとく。
優美は茶碗にご飯を盛る。
無理やり自分の口にすき焼きを詰め込む孝。
痛々しい。

「お腹がすいたり、眠たくなったりするとつぐみに悪いと思う。」と自分を責めてしまう優美。
つぐみの洗濯物をたたみながら、涙があふれる。
きっと、こんな気持ちになっちゃうだろうな・・・と、もし自分だったらって事を考えちゃう。

雑誌社の菅沼(さとう珠緒)は今回のことに納得がいかない。
事件現場を一人で歩く菅沼は、つぐみの靴の片方を発見する。
丘崎家にそれを届ける菅沼。
靴の落ちていた場所に行ってみた丘崎夫妻はあることに気付く。
その場所に靴が落ちていたとすれば、絶対につぐみの靴下は汚れているはずだ。
しかし、実際には汚れていなかった。
誰かがつぐみを抱きかかえ、運んだに違いないと確信する夫妻。
そのことを警察に伝え、もう一度事件の方向で調べてもらおうと掛け合うが、取り合ってくれない刑事。
あきらめて帰ろうとする孝と優美に、日下部が「事故でいいんだな。」と・・・。

ここから被害者の家族となった丘咲家が、世間にどんな風に見られていくのかが描かれるはず。
ただ「娘を失った家族」だけでは、済まされない何かがあるんだね。
吉村の母(大谷直子)も息子のことを不審に思ってるようだし・・・。
犯人探しが目的ではないこのドラマ、にょろぽん的には真剣に見て欲しいドラマなんだけど・・・。
第4章 誰か見てた人教えてください。
つぐみへ・・・はどうなったのか?
例によって呑んでたら、すっかり忘れてました。
すべては遅かったのだ!

これだけ入れ込んでたのに、なんて失態。
公式サイトへの書き込みも出来ないじゃないか?
見てた人、ホントに教えてね。
(見逃してます、すいません)
第5章 数回、涙がウルッときました。
ドラマなりの脚色があったとしても、きっと大差ない状況が何かの事件に巻き込まれた被害者家族に降りかかる事は明らかなわけで、それだけ追いつめられたとしても、追いつめたマスコミに手出しをしてはいけないのか?少しでも口を開けば勝手な脚色で報じられてしまうのか?など、すごく考えさせられました。

警察も人の心をもてあそぶかのような、血も涙もない対応。
被害者側なのに取調べでも受けるかのような扱われ方。
何か反論すれば、「捜査とは・・・」と身勝手な言い訳。

あれでは、どこにも何も言う事が出来ない。
しかも、夫婦別々の部屋で話を聞かれ、あれではまともな精神状態は保てない。
どう考えても吉村(金子賢)との対応の差は歴然。
見ていて悔しいね〜。
腹立たしいね〜。

やっとの事で警察から解放されて、帰宅した孝(仲村トオル)がリビングで座ったとたんに、テーブルをバン!と叩くのですが、このぶつけようのない怒りがすごく胸を打つものがあって、泣けちゃいました。

近所の奥様方もある事ない事マスコミに話すし、丘咲家の味方は・・・。
菅沼(さとう珠緒)もっと頑張れよ〜。
日下部さん(山崎努)、吉村から目を離さないで。

アナヘヴから稲富さんがゲスト出演。
これだけ、ちょっとウケた。

しかし、マスコミって???
もし、自分が丘咲優美(鶴田真由)の立場だったら、家に来たやつらの顔絶対に忘れない。
きっと、一生忘れない。
買い物にも出られないから、丘咲家の冷蔵庫は空っぽで、なんだかそれが心の虚しさもあらわしてるような気がしたな。
第6章 泣かない回はないんだなあ・・・。
毎回、ボロボロと涙がこぼれるシーンがあって、どうしようもなく泣けてしまうんです。
中堅どころになってきた鶴田真由、仲村トオルのような中心人物を脇できっちり支える、山崎努、佐々木すみ江。
フレッシュながら頑張ってるさとう珠緒、金子賢。
これはみんなの相乗効果。
この人がずば抜けて素晴らしい、ってーのじゃないんだけど、このリアリズムにすべての役者さんが全身全霊で取り組んでるのが伝わっちゃうのよ。

鶴田真由さんの公式HPで読んだんだけど、今日放送された佐々木すみ江さんとのシーンで、佐々木さんの横顔に引き込まれたんだって。
先にそのことを読んでいた私は、今日の放送で「なるほど」と頷いてしまいました。
佐々木さんって、いつもああいう厳しいけどその中にやさしさがあってという女性の役なんだけど、ちゃきちゃきした口調の中で一瞬ホロリとさせるウマさを感じました。

内容的には、やっと日下部刑事(山崎努)の過去の事件に菅沼(さとう珠緒)が気付きました。
これで、日下部さんの過去が明るみに出るわけですね。
孝(仲村トオル)は、この事件のことで職場をクビになり・・・。
このことを新店長から告げられ、「わかった」と潔く受け入れる孝(目にはうっすら涙)は、かなりかっこよかったっす!
にょろぽん的には、ハート直撃でした!
最近のトオルさん、絶対いいじょ〜。

来週は孝がストーカーのごとく、吉村(金子賢)を追いまわすようだ。
何かを決心した孝の目は、妙に落ち着き払ってて・・・。
このあたりのトオルさんは「眠れる森」を思い出すなあ。
思えば、あのドラマぐらいから「仲村トオルって結構いいじゃん!」だったのよね〜、私。
ちょっと狂気を感じちゃうけど、かっちょいいってば。
カッチョイイといえば、山崎努さんの「おまえさん」という台詞。
前回は踏み切りに突っ込もうとする優美(鶴田真由)に「あっちに行っちまえば楽になる。が、おまえさんはまだ行っちゃいけない」みたいな台詞だったし、今回は菅沼に「おまえさん一人だけでも花を絶やさなければ、花が枯れることはない。人は皆、傍観者だ」と渋い台詞。
テーマが重いとか、暗いとか、そういう事はおいといても、絶対に見て欲しいのだ!
役者さんの全力投球を感じられるドラマなのになあ。(どうして、批判が多いのか?)
第7章 吉村(金子賢)が自首???
そうくるとは思ってなかった。

しかし、孝(仲村トオル)のストーカー行為は、怖かった。
けど、「わかる」ってゆーか、「やって当然」ってゆーか、「やったらダメなん?」ぐらいの気持ちで見てしまったわよ。
孝の母親(大谷直子)に孝が言ったように、優美(鶴田真由)に吉村がストーカー行為をしていた事は揺るぎようのない事実なわけで、そういう事をされたらどんな気持ちになるのか教えてやるっていうのは、私は「そう、そう。」と思っちゃったのね〜。
相手の気持ちもわからずにやってたんだとしたら、そりゃ、どんな気持ちになるのか教えてやらんとね。
・・・て、間違ってるんでしょうか?
こんな時、キレイごと言ってられないでしょう。
やっぱ、自分の素直な感情で走ってしまうと思うなあ。
それにしても、孝の冷めた目線は怖かった。

日下部さん(山崎努)の「子供を殺された親は怖いぞー。」って台詞も、妙に説得力あって見てる方も、背筋がゾーッと。
最初は奇妙でしかなかった日下部刑事も、ここに来て12年前の事件の事もあって、丘咲夫妻の頼みの綱はあなただけ・・・ってな感じで、渋く吉村にプレッシャーをかけるあたりも「行けーー!日下部。」と心の中で叫びながらこぶしを握って見てしまうのでした。

今回の泣き所は優美の実家からのTEL。
「つぐみもいない事だし、とりあえずこっちへ帰って来い。」という優美の父親に対し、「なぜ、そんな事が言えるの!」と怒りをぶつける優美。
「私たちは家族なのよ。私と孝さんとつぐみは家族なのよ。」と・・・。
その通り!
父親にすれば、優美のことが大切な家族だから心配でTELしたんだろうけど、優美にもまた大切な家族がいるんだよね。

居ても立ってもいられず、上京した孝の母(佐々木すみ江)にしても、息子と嫁の事が心配なんだよ。
みんなが心配してくれてるんだけど、それを受け入れる状況に丘咲夫妻はないんだなあ・・・。
悲しいね。

吉村にストーカー行為をしながら、車の中でつぐみちゃんのビデオを見る孝は痛々しいものがあった。
吉村が自首したところで、つぐみちゃんが戻ってくるわけでもなく、それで何が解決するというのでしょう。
吉村への憎悪が増していくだけ・・・。
私ならどうするかなあ?あなたなら、どうしますか?
うちのだんなは、間違いなく孝と同じような行動を取るはずです。
第8章 なぜ被害者家族がこんなふうに扱われるのか?
自首した(かに思われた)吉村(金子賢)に会うために優美(鶴田真由)は警察へ出向くのだが、吉村のいる取調室へ入室するのにボディチェックを受ける。
なんか、「ふざけんな!」って感じ。
手荷物はお預かりだし、まあ、刃物でも持ってたらやばいし、それも大切な事かもしれないけど、なんとなく人権侵害な気がするのは私だけ?

しかし、吉村、ただもんじゃねぇーーー!
とうとう自首したか?と思ったら、そうやって「君の思い通りの男になりたかった」なんて優美にぬかした。
やっぱ、頭おっかしいよ。
一見、自首に取れた発言もこれでパー!
恐るべきストーカー男。

しかし、にょろぽんイチオシの日下部刑事(山崎努)は、いつの時も渋くてかっちょいいのだ。
ふざけた事をぬかした吉村を、がっつんがっつん壁に打ち付けて下さいました。
日下部さん、やっちゃっておくんなまし、そんなやつ。
「子供を亡くした親の気持ちがわかるか」
そうだ、そうだ!
いけー!日下部・・・と思ったら、「何やってるんですか?日下部さん!」といけ好かない刑事(近藤芳正)が止めに入った。
ぜぃぜぃぜぃ・・・。
さぞや、金子賢くんは痛かったことでしょう。
山崎さん、熱演でしたからね〜。

孝(仲村トオル)は、吉村の言動が自供には値しない事を知り、激しい哀しみに襲われる。
会社もクビになり、わずかの時間つぐみと一緒に暮らしたマイホームのローンさえ、払う事が出来ないかもしれない。
おまけに自分の吉村に対するストーカー行為を警察にとがめられ、家の前には刑事がマークしている。
精神的に追いつめられる孝。
つぐみの遺骨を前に泣き崩れる。優しくなだめる優美。
ここ、泣きのツボです!トオルちゃん、くちゃくちゃになって泣くんだもん!にょろぽんもボロボロ泣いちゃったぞ。(自称、泣く男に弱い女にょろぽんさん)
そしてそして、悲しいことに来週の予告でトオルちゃんは酒乱状態に・・・。
(ノ゚ο゚)ノ オオオオォォォォォォ-嘆かわしや、トオルちゃん。
いかん、いかんのだーーー!
そんなんじゃ、つぐみちゃんが悲しむよ。
でも、絶対うちのだんなもあんな風になるなあとまたまた実感!
私は優美のように、強く生きられるだろうか・・・。
第9章 1時間にわたって、自暴自棄の孝(仲村トオル)の姿を見た。
酒におぼれ、自分を情けない男だと言い、生きる気力を無くした孝。

以前、優美(鶴田真由)が落ち込んだ時に、孝は「つぐみの好きだったものを食べよう」と
優美を促し、一緒に買い物に行きすき焼きを食べた。
あの時は優美が弱く孝がそれを支えた。
今度は逆の立場になり、孝を支えようとする優美。
しかし、孝は立ち直ろうとはしなかった。
夫婦のあり方を考えさせられる。片方が立っていられなくなった時、もう一人は支えてあげなければならないのだ。
そして、支えられた事に感謝し、立ち上がらなければならない。
しかし、孝にはそれができない。
気持ちはよくわかる。だって、子供を殺されたんだもん!
そして、ほぼ犯人に間違いない吉村(金子賢)が捕まらないなんて。
我慢ならない気がしても当然です。

日下部さん(山崎努)は相変わらず渋い。
「世紀末の詩」の時の教授の役も良かったけど、今回もイイです。
若者の中に入ると、ピリっと引き締まるし、味が出る。
そして、日下部さん独自のテンポみたいなものがあって、彼の周りは彼の時間が流れている。
台詞だとしても、言い回しは渋い。

菅沼(さとう珠緒)が涙ながらに訴えるところ。
その場面で思った。このドラマ、菅沼がきっと私たちなんだ!
「傍観者」で「何も出来ない」人間。
そして、日下部刑事はいつも傍観している私達を諭しているのでしょうか。

必死にわが子を守ろうとする吉村の母(大谷直子)。
優美に「真佐規ちゃんに何かあったら、あなたのせいよ」ととんだお門違いな発言をしてたけど、「私の子供はあんたの息子に殺されたのよ」と私なら言いたくなるような暴言。
あの母、ホントに自分の息子を信じてるんだろうか?
来週は証拠品を警察に提出するらしい、あの母。
それは、単に息子を見つけてもらいたいからなのか?
第10章 とうとう吉村(金子賢)の母親(大谷直子)が血液の付着した息子の服を見つけた。
それを警察に届けたために、DNA鑑定が行われる事となった。

離婚届を優美(鶴田真由)につきつけた孝(仲村トオル)だったが、優美と話すうち自分のとった行動を反省し、離婚届を破り捨てる。
あ〜、ホッとした。
こんなんで離婚じゃ悲しすぎるもんね〜。

日下部(山崎努)さんは12年前の事件で、娘を殺した犯人を殺したのだろうか?
どうしても信じられない。
それを本部長の向坂(松重豊)がもみ消した。
向坂ってもみ消し専門なのか?

このドラマが始まったころ、全く人間味を感じさせなかった藤田刑事(近藤芳正)だけど、最近コロッと変わって丘咲家に肩入れしている。
というか、真実を見ようとし出したね。
それでいいのだ!藤田刑事。

しかし本当に公平に裁かれないというのは、腹が立つし憤りを感じる。
何人も法の下に平等ではなかったのか・・・。
憲法は誰のためにある?そういう事を考えさせられる。
母親が提出した証拠品の鑑定結果が出るまでは、取調べは行われない。
納得がいかないのは丘咲夫妻だけではない。
日下部も藤田も、警察内部のしかも上層部のやり方に不満なのだ。
そんな時に日下部さんは、向坂に向かって「私にも守りたいものはある」と警察手帳を捨てて立ち去るのでした。
日下部さんの守りたいものとは・・・。
そして来週、衝撃のラストとは・・・。

厳しいことを言えば、第10章はラス前にしては盛り上がりに欠けたかな?
もっと、ぐわわわーーーと盛り上げて感情が高ぶって、ラストへ突入したかったなぁと思った私でした。
最終章 ひゃ〜、ちょっと、いや〜んです。
日下部さん(山崎努)が、私の大好きな日下部さんが・・・。
吉村(金子賢)が鑑定結果が出る前に孝(仲村トオル)に会いたいと電話をしてきた。
孝に会う前に5分でいいから優美(鶴田真由)と二人にさせてくれとまで・・・。
ホントに最後まであつかましい男、吉村。

孝はその申し出を承知するが、優美は不安でたまらない。
吉村に会いに行く前に、つぐみとの思い出の公園へ孝を誘う優美。
そこへ現れる日下部さん。
孝に「俺のようになっちゃいけない」と言って、花を供え去って行く。

吉村との約束の場所へ行く、丘咲夫妻。
孝はこらえきれずに吉村に怒りをぶつけてしまう。

吉村の持っていたナイフを奪い、刃先を吉村の喉笛にあてがい、助けてと懇願する吉村に「つぐみがどんなに怖かったか、どんなに痛かったか。おまえに教えてやる」と、狂気の父親。
優美は必死に止める。孝がナイフを振りかざし、力いっぱい振り下ろす。
結局は刺す事などできなかった。
泣きながら抱き合う丘咲夫妻を横目に見ながら、ナイフを手に取ろうとする吉村。
しかし、日下部がやってきた。
ここからは逃げる吉村。追う日下部。
若者の金子賢をご老体にムチ打って、山崎努が無言で追うのです。
頑張って日下部さん。ここまでは単にそう思ってました。
なにやら階段がある場所で、はぁはぁはぁと吉村が息切れしてると、日下部さんが追いついてきて・・・。
吉村は階段を上がっていく。なんか、やばい雰囲気。
なぜ階段なのか、なぜ上へ上へと追いつめるのか。
予感的中。日下部さんは吉村もろとも下界へ飛び降りたのです。
なんて悲しい結末。
日下部さんはこうやって12年前の事件のカタをつけたのでしょうか。
孝が自分のようになってしまわぬように。
結局、日下部さんは亡くなった。吉村は命だけは助かるかもしれないが、だとしても植物人間として生きなければならない。

吉村の母(大谷直子)がここへきて初めて謝罪するのだが、あれは普通受け入れられないよなあ。
このドラマ、キャストもすべて良かったと思うんだけど、大谷さんだけちょっと浮いてたような。あんなに「真佐規ちゃん!」と連呼しなくても、普通にしてて絶対伝わったはずなのに、ちょっとオーバーな演技でいただけなかった。

後日、菅沼(さとう珠緒)が訪ねて来て、「吉村は法では裁かれなかったが、一生植物人間として生きる事で神様に裁かれた」と言ったが、それで納得できるもんだろうか?
孝が今回の冒頭で言った「吉村の刑が5年、10年、15年、無期、死刑だとして・・・」というくだりが、ここでひっかかる。
法で裁かれた方がよかったのか、それとも神様に裁かれた方がよかったのか。

結局、短い思い出のつまった家を手放す事になった。
最後に庭からつぐみちゃんの木だけは掘り起こして持って行く。
思い出の家を離れる丘咲夫妻の車。何も無かったかのように井戸端会議する近所のおばちゃん達。冷たい日常。
孝の実家へ帰ると孝の母親(佐々木すみ江)が歓迎してくれる。
孝の旧友(羽場裕一)も温かく迎えてくれる。
心休まる場所はきっとどこかにあるんだと、内山Pは言いたかったのかな?
今日、たまたま本屋で18歳の少年に娘と奥さんを殺害された、本村洋さんの本を見た。
生前の奥さんと洋さんとの交換日記である。
この人も見えない敵と闘っている。
ワイドショーで、ある事件の被害者家族がマスコミの取材で二次被害にあっていると伝えていた。
山崎努さんが制作発表で「みんな、覚悟はあるんだろうな」とまるで日下部さん的な発言をされたそうだ。
最後に、その意味がよくわかったドラマでした。

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